2009年 02月 09日
摘み食い |
今3月期決算の見通しが、相次ぎ発表されている。中でもトヨタの激変が目立つ。連結最終損益がついに3500億円の赤に転じる。前期が1兆7000億円強の黒だったから、正に天国から地獄に墜ちたことになる。世界的な需要減退と為替要因によるものだ。
先週末の日経平均のPER(株価収益率)は36倍まで跳ね上がった。優良企業が、一気に利益を吐き出してしまったことになる。半面PBR(株価純資産倍率)で見ると、先週末は0、92倍。そこら中に0、5倍前後の企業がごろごろしている異常な状態だ。
今回の景気悪化で特徴的なのは、企業が早めに雇用調整に手を付けたことだ。通常、景気後退局面では資本分配率が先に低下、労働分配率の下げは後にずれる。逆に回復局面では、資本分配率が先行して上がり、労働分配率の改善が後に続く傾向がある。
昨年末にかけての一連の雇用調整があまりにも急激だったため、世間は大騒ぎした。ここにきて企業の業績をみると、早急に固定費削減に手を付けざるを得なかった事情が窺える。今回の思い切ったコスト削減措置は、企業のスリム化に今後かなりの効果が出てくるような気がする。
先日テレビで日本共産党の志位和夫委員長が、いつものように「大企業けしからん論」をぶっていた。「内部留保や配当を実施していながら、従業員のクビを切るのは何事か」、というのがその主張だ。
おかしいのは、得意げに並べている「根拠」となるデータだ。企業の業績は今9月中間期をベースにしたもので、首切りの実態は年末から直近にかけての資料だ。トヨタの事例でも分かるように、中間期までは企業業績は概ね好調な推移が続いた。流れが変わったのは10月以降だ。転ける前と転けた後の事情を同じ土俵で比較しても全く意味がない。滑稽の極みだ。
共産党が、自己の都合のよいデータだけを拾い出して論理を組み立てるのは常套手段だ。社会的「弱者」の味方をするのは結構だが、大企業や富裕層からカネを巻き上げて「弱者」に分配するだけの思想では、国家としての体はなさなくなる。
先週末の日経平均のPER(株価収益率)は36倍まで跳ね上がった。優良企業が、一気に利益を吐き出してしまったことになる。半面PBR(株価純資産倍率)で見ると、先週末は0、92倍。そこら中に0、5倍前後の企業がごろごろしている異常な状態だ。
今回の景気悪化で特徴的なのは、企業が早めに雇用調整に手を付けたことだ。通常、景気後退局面では資本分配率が先に低下、労働分配率の下げは後にずれる。逆に回復局面では、資本分配率が先行して上がり、労働分配率の改善が後に続く傾向がある。
昨年末にかけての一連の雇用調整があまりにも急激だったため、世間は大騒ぎした。ここにきて企業の業績をみると、早急に固定費削減に手を付けざるを得なかった事情が窺える。今回の思い切ったコスト削減措置は、企業のスリム化に今後かなりの効果が出てくるような気がする。
先日テレビで日本共産党の志位和夫委員長が、いつものように「大企業けしからん論」をぶっていた。「内部留保や配当を実施していながら、従業員のクビを切るのは何事か」、というのがその主張だ。
おかしいのは、得意げに並べている「根拠」となるデータだ。企業の業績は今9月中間期をベースにしたもので、首切りの実態は年末から直近にかけての資料だ。トヨタの事例でも分かるように、中間期までは企業業績は概ね好調な推移が続いた。流れが変わったのは10月以降だ。転ける前と転けた後の事情を同じ土俵で比較しても全く意味がない。滑稽の極みだ。
共産党が、自己の都合のよいデータだけを拾い出して論理を組み立てるのは常套手段だ。社会的「弱者」の味方をするのは結構だが、大企業や富裕層からカネを巻き上げて「弱者」に分配するだけの思想では、国家としての体はなさなくなる。
by everyoung
| 2009-02-09 12:07
| 言いたい放題
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