2009年 06月 28日
三つの爆弾 |
解散・総選挙の時期がいよいよ接近してきた。ワガハイは、自民党への風向きが変わらない限り、任期いっぱいまで引きつけるのではないかとずっと主張してきたが、どうやらそうなりそうな気配だ。麻生太郎首相がいくら保身とはいえ、「負け戦」と分かっていながら早期解散を断行する可能性は薄い。もっとも最終的に麻生首相の手で解散できるかどうかは、なお微妙な情勢だ。
総選挙を実施しないで、政権を3度転がした事例は過去にもある。新生党(当時)の小沢一郎代表幹事が後ろ盾となって発足した細川護煕政権が第一弾。その後を継いだのが、同じ新生党党首(同)の羽田孜政権。三代目が日本社会党党首(同)の村山富市政権だ。いずれも総選挙の洗礼を受けないで終わった。
民主党をはじめとする野党は、自民党の政権転がしを批判しているが、当時の関係者の顔ぶれを見ると、あまり威張れた立場にはない。今回、総選挙前に麻生首相のクビが飛べば、総選挙なしで4度目の交代となり、これは初めてのケースだ。今さらトップを変えても、票が大きく動くことにはならないであろう。
今の情勢では、民主党の勝ちは動かせないところだろう。焦点は単独過半数が得られるかだ。参院と同様に、単独過半数が獲得できなければ、社民党や国民新党にご機嫌伺いしなければならず、衆院でも苦しい国会運営が予想される。
票のカギを握るのは、民主党が抱えている「爆弾」三つの行方だ。一つは、小沢一郎氏の秘書問題。西松建設からの違法献金疑惑で、小沢氏が国会等で全く説明責任を果たしていない点だ。これが今後、有権者の浮動票にどう影響するかが注目されるところだ。
二つ目は、郵便料金の不正割引に関した事件だ。民主党副代表の石井一氏の私設秘書だった倉沢邦夫容疑者(元凛の会会長)が、厚労省に障害者団体の偽造証明書を作らせた疑いが持たれている。すでに厚労省の村木厚子局長らが逮捕されている。村木氏は口を割っていないようだが、民主党政治家からの圧力を受けたことが明確になれば、イメージダウンは避けられないだろう。
三つ目は、鳩山由紀夫代表に対する政治資金虚偽記載の疑いだ。民主党は綱領として企業献金を一切止め、個人献金にする方針を打ち出している。その裏で鳩山氏は、「故人」や「他人」を総動員した献金リストを捏造していたと伝えれている。これが事実だとすると、鳩山氏に対するダメージは計り知れないものになるだろう。
自民党側でも、西松建設関連では二階俊博経産相のパーティ券問題。迂回献金では与謝野馨財務・金融・経済財政担当相の名が取り沙汰されている。自民と民主で、ある程度「相打ち」となることも予想されるが、鳩山氏については分が悪そうだ。鳩山氏のかつての言動からすると、言い訳ができにくい案件である。事実、来月初に予定されていた党首討論もボツにしてしまった。爆弾が本当に破裂するのか、不発弾としてうまく処理されるのか、予断を許さない状況にある。
総選挙を実施しないで、政権を3度転がした事例は過去にもある。新生党(当時)の小沢一郎代表幹事が後ろ盾となって発足した細川護煕政権が第一弾。その後を継いだのが、同じ新生党党首(同)の羽田孜政権。三代目が日本社会党党首(同)の村山富市政権だ。いずれも総選挙の洗礼を受けないで終わった。
民主党をはじめとする野党は、自民党の政権転がしを批判しているが、当時の関係者の顔ぶれを見ると、あまり威張れた立場にはない。今回、総選挙前に麻生首相のクビが飛べば、総選挙なしで4度目の交代となり、これは初めてのケースだ。今さらトップを変えても、票が大きく動くことにはならないであろう。
今の情勢では、民主党の勝ちは動かせないところだろう。焦点は単独過半数が得られるかだ。参院と同様に、単独過半数が獲得できなければ、社民党や国民新党にご機嫌伺いしなければならず、衆院でも苦しい国会運営が予想される。
票のカギを握るのは、民主党が抱えている「爆弾」三つの行方だ。一つは、小沢一郎氏の秘書問題。西松建設からの違法献金疑惑で、小沢氏が国会等で全く説明責任を果たしていない点だ。これが今後、有権者の浮動票にどう影響するかが注目されるところだ。
二つ目は、郵便料金の不正割引に関した事件だ。民主党副代表の石井一氏の私設秘書だった倉沢邦夫容疑者(元凛の会会長)が、厚労省に障害者団体の偽造証明書を作らせた疑いが持たれている。すでに厚労省の村木厚子局長らが逮捕されている。村木氏は口を割っていないようだが、民主党政治家からの圧力を受けたことが明確になれば、イメージダウンは避けられないだろう。
三つ目は、鳩山由紀夫代表に対する政治資金虚偽記載の疑いだ。民主党は綱領として企業献金を一切止め、個人献金にする方針を打ち出している。その裏で鳩山氏は、「故人」や「他人」を総動員した献金リストを捏造していたと伝えれている。これが事実だとすると、鳩山氏に対するダメージは計り知れないものになるだろう。
自民党側でも、西松建設関連では二階俊博経産相のパーティ券問題。迂回献金では与謝野馨財務・金融・経済財政担当相の名が取り沙汰されている。自民と民主で、ある程度「相打ち」となることも予想されるが、鳩山氏については分が悪そうだ。鳩山氏のかつての言動からすると、言い訳ができにくい案件である。事実、来月初に予定されていた党首討論もボツにしてしまった。爆弾が本当に破裂するのか、不発弾としてうまく処理されるのか、予断を許さない状況にある。
by everyoung
| 2009-06-28 23:10
| 言いたい放題
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