2009年 09月 02日
個人の懐 |
国内外とも、漸く経済に明るい兆しが見え出す指標が目立ってきた。このまま回復軌道に乗るかどうかを判断するには、まだ時間が掛かるだろう。気になるのは、失業率や有効求人倍率が依然、悪化傾向を示していることだ。生産活動が活発化すれば、労働環境は遅れて改善する傾向がある。経済の低落局面でも同様だが、遅行性があるためで、ワガハイはそれほど心配していない。
前政権の経済対策が奏功しつつあることを示すものだが、カネが切れると息切れする可能性もある。民主党新政権にとっては苦しいところだ。経済の回復が顕著になれば、前政権のお陰であるし、逆に失速すれば、民主党の所為にされる。ここ数ヶ月が勝負どころであろう。
麻生太郎首相は選挙戦中、経済の回復を最優先にする考えを表明していた。自民党の考え方は、生産面を重視するやり方だ。企業に元気が出て、景気が立ち直れば多くのことが解決する。税収も自然に増え、国の財政も潤う。雇用環境も改善、やがて賃金も上がる。そうなれば、消費も増えて経済は順回転に向かう。
民主党の考え方はそうではない。消費に着目した政策だ。従来のように生産面をテコ入れするやり方では限界があるためだ。個人の懐具合が良くなれば、消費が増えモノが売れる。やがて生産活動の拡大に結びつき、景気が改善するという発想だ。いずれにサイドに力点を置くかの違いだ。
ワガハイが賛同できないのは、個人にゲンナマを配るような考え方だ。先の定額給付金と同種の政策だ。あれほど大騒ぎしたのに、経済効果はもちろん、拒否や寄付した人数や額も不明だ。追跡調査もやっていない。民主党の「子ども手当」や「農家への戸別所得補償」、自民党の「返済義務のない奨学金」などがそれに当たる。逆に「高校無償化」、「幼児教育の無償化」、「高速道路の無料化」などについては、政策としては筋が通る。タダにすることと、直接ゼニを配ることとは基本的に異なるのだ。
民主党の政策では、少なくとも短期的には景気の足を引っ張る可能性がある。長期的には一定の効果が出るかもしれない。それがいつになるかだ。エコノミストの中でも見解が分かれている。閉塞感を打破するためにどこにメスを入れるかだが、「政策ごっこ」の実験場にだけはして欲しくはない。
前政権の経済対策が奏功しつつあることを示すものだが、カネが切れると息切れする可能性もある。民主党新政権にとっては苦しいところだ。経済の回復が顕著になれば、前政権のお陰であるし、逆に失速すれば、民主党の所為にされる。ここ数ヶ月が勝負どころであろう。
麻生太郎首相は選挙戦中、経済の回復を最優先にする考えを表明していた。自民党の考え方は、生産面を重視するやり方だ。企業に元気が出て、景気が立ち直れば多くのことが解決する。税収も自然に増え、国の財政も潤う。雇用環境も改善、やがて賃金も上がる。そうなれば、消費も増えて経済は順回転に向かう。
民主党の考え方はそうではない。消費に着目した政策だ。従来のように生産面をテコ入れするやり方では限界があるためだ。個人の懐具合が良くなれば、消費が増えモノが売れる。やがて生産活動の拡大に結びつき、景気が改善するという発想だ。いずれにサイドに力点を置くかの違いだ。
ワガハイが賛同できないのは、個人にゲンナマを配るような考え方だ。先の定額給付金と同種の政策だ。あれほど大騒ぎしたのに、経済効果はもちろん、拒否や寄付した人数や額も不明だ。追跡調査もやっていない。民主党の「子ども手当」や「農家への戸別所得補償」、自民党の「返済義務のない奨学金」などがそれに当たる。逆に「高校無償化」、「幼児教育の無償化」、「高速道路の無料化」などについては、政策としては筋が通る。タダにすることと、直接ゼニを配ることとは基本的に異なるのだ。
民主党の政策では、少なくとも短期的には景気の足を引っ張る可能性がある。長期的には一定の効果が出るかもしれない。それがいつになるかだ。エコノミストの中でも見解が分かれている。閉塞感を打破するためにどこにメスを入れるかだが、「政策ごっこ」の実験場にだけはして欲しくはない。
by everyoung
| 2009-09-02 20:16
| 言いたい放題
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