2009年 09月 20日
立法制限 |
民主党政権は、「脱官僚」を標榜しているが、気になる点も目についてきた。先に、この欄で取り上げた報道規制や金融モラトリアムがそれだが、党員の議員立法権まで原則否定する考えのようだ。ナチスの「全権委任法」を真似たのではなかろうが、時代錯誤も甚だしい。
日本は議員内閣制であり、国会での多数党が内閣を構成するが、立法が過度に行政に介入したり、その逆に行政が過大な権限を持つのはおかしい。「全権委任法」では、行政に立法権を委譲、行政に都合のよい法律だけを実現することを狙ったものだ。戦時にはともかく、平時では考えられない。共産主義国家や社会主義体制ではないかと錯覚する。
法案を提出できるのは、日本では政府か議員あるいは委員会だ。議員立法の場合、衆院では20人以上(予算措置が伴うものは50人以上)、参院では10人以上(同20人以上)で提案が可能となる。米国では、大統領の行政権と議会の立法権が明確に分かれており、議員立法で法案を提出するのが普通だ。議員内閣制と大統領制の違いによる。
議員立法は、超党派あるいは党内の有志が中心となって提出する場合が多い。日本では、政府提案が一般的だが、最近では官僚の政策立案能力の不足などが指摘されており、議員立法も多くなってきた。それでも成立の割合は、政府提出法案に比べ極端に少ない。
かつて議員立法として成立したのは、臓器移植法、被災者生活再建支援法、サッカーくじ法、NPO法など何本かある。民主党の考え方だと、少なくとも党員は議員立法を今後は出せないことになる。他党の議員が条件をクリアして提出しても、民主党議員が参加できないとすると、議員立法が今後成立する可能性はほとんどなくなる。
民主党は政府・与党の一体化を目指している。今後は、政策提案の場として新たに設置する「政策会議」が主導権を握ることになる。これまでの党の政策調査会の機能は、政府に移行することになる。国の唯一の立法機関は国会であり、法律を制定する権限を持つ。行政府にあるのは、法律を執行する権限である。これが原則である。
立法府と行政府のバランスが大きく崩れると、独裁政権の色彩が強まる。民主党は、「脱官僚」をはき違えて暴走するようなことがあってはならない。ワガハイは、立法府の本来の役割を封じるようなやり方には賛同できかねる。
日本は議員内閣制であり、国会での多数党が内閣を構成するが、立法が過度に行政に介入したり、その逆に行政が過大な権限を持つのはおかしい。「全権委任法」では、行政に立法権を委譲、行政に都合のよい法律だけを実現することを狙ったものだ。戦時にはともかく、平時では考えられない。共産主義国家や社会主義体制ではないかと錯覚する。
法案を提出できるのは、日本では政府か議員あるいは委員会だ。議員立法の場合、衆院では20人以上(予算措置が伴うものは50人以上)、参院では10人以上(同20人以上)で提案が可能となる。米国では、大統領の行政権と議会の立法権が明確に分かれており、議員立法で法案を提出するのが普通だ。議員内閣制と大統領制の違いによる。
議員立法は、超党派あるいは党内の有志が中心となって提出する場合が多い。日本では、政府提案が一般的だが、最近では官僚の政策立案能力の不足などが指摘されており、議員立法も多くなってきた。それでも成立の割合は、政府提出法案に比べ極端に少ない。
かつて議員立法として成立したのは、臓器移植法、被災者生活再建支援法、サッカーくじ法、NPO法など何本かある。民主党の考え方だと、少なくとも党員は議員立法を今後は出せないことになる。他党の議員が条件をクリアして提出しても、民主党議員が参加できないとすると、議員立法が今後成立する可能性はほとんどなくなる。
民主党は政府・与党の一体化を目指している。今後は、政策提案の場として新たに設置する「政策会議」が主導権を握ることになる。これまでの党の政策調査会の機能は、政府に移行することになる。国の唯一の立法機関は国会であり、法律を制定する権限を持つ。行政府にあるのは、法律を執行する権限である。これが原則である。
立法府と行政府のバランスが大きく崩れると、独裁政権の色彩が強まる。民主党は、「脱官僚」をはき違えて暴走するようなことがあってはならない。ワガハイは、立法府の本来の役割を封じるようなやり方には賛同できかねる。
by everyoung
| 2009-09-20 19:04
| 言いたい放題
|
Comments(1)
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ショップ店員はじめてヤりました
at 2011-04-25 15:25
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hXhT7ulx, speak.ginzamoonlight.com, ショップ店員はじめてヤりました, http://speak.ginzamoonlight.com/kanagawa/42.html
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