2009年 11月 27日
親子貸借 |
「裕福な家庭に育ったから、気付かなかった」。一度、言ってみたいセリフだ。鳩山由紀夫首相の言葉だが、「宰相名言集」として歴史に残るかもしれない。裕福か、そうでないかは法律違反とは関係ない話だ。政治資金規制法だけでなく、贈与税の脱税容疑の可能性も出て来た。
新聞報道によると、首相の母親は「政治資金」として月額1500万円を提供していたようだ。年間では1億8000万円。5年間で9億円にも上る巨額だ。在宅起訴が取り沙汰されている首相の元秘書が明かしたもので、母親は息子の政治活動のためにと「生前贈与」したもようだ。
首相は、自分の銀行口座から政治団体へ提供した資金についても「貸し付け」だったと述べている。母親から提供された資金に関しても元秘書は、「贈与」ではなく「貸し付け」としているが、証文があるないに関わらず、このやり方がまかり通れば「贈与税」の意味はまるでなくなる。
親子間の贈与は、年間110万円が非課税として認められている。それを上回る贈与をすれば、累進的に課税される。加えて2003年度から「相続時清算課税」制度が導入され、一定の条件下で、2500万円までの控除が認められており、複数年度に渡り利用できる。これを超える分は同様に贈与税の対象となる。相続税は、実際の相続時に贈与分と合わせて課税される。ことし末までは、住宅所得に限り3500万円の特例措置もある。利用者は、「暦年課税」方式と「相続時清算課税」方式のいずれかが選択できる仕組みとなっている。
1年ほど前、株券の電子化に伴う名義変更に関し、知人から相談を受けたことがある。親の名義を、電子化に伴い子の名義に変更する手続きをしたというものだ。ワガハイは、金額が大きいと相当額の贈与税を取られる恐れがあるとして「相続時清算課税」の利用を勧めたことがある。
親子間のカネの貸し借りの実態を掴むのは難しい。特にゲンナマでやり取りしていると証拠が残らない。親から相当額を子が借りて住宅でも建てれば、登記簿からカネの出所を探られる可能性がある。それも当局が狙いをつけて調べなければ分からない場合がほとんどだ。
表向きに「貸し借り」としておいて、実際には「贈与」となっているケースが多くあるような気がする。鳩山ファミリーが、知る知らないに関わらず、それをやったとすれば大きな社会問題となろう。元秘書と母親の「脱税行為」では済まなくなる。トップの座にある政治家の身内の課税逃れを容認するなら、平民も親子間のカネのやり取りは全て「貸し借り」として、贈与税なんか一切支払う必要はない。
新聞報道によると、首相の母親は「政治資金」として月額1500万円を提供していたようだ。年間では1億8000万円。5年間で9億円にも上る巨額だ。在宅起訴が取り沙汰されている首相の元秘書が明かしたもので、母親は息子の政治活動のためにと「生前贈与」したもようだ。
首相は、自分の銀行口座から政治団体へ提供した資金についても「貸し付け」だったと述べている。母親から提供された資金に関しても元秘書は、「贈与」ではなく「貸し付け」としているが、証文があるないに関わらず、このやり方がまかり通れば「贈与税」の意味はまるでなくなる。
親子間の贈与は、年間110万円が非課税として認められている。それを上回る贈与をすれば、累進的に課税される。加えて2003年度から「相続時清算課税」制度が導入され、一定の条件下で、2500万円までの控除が認められており、複数年度に渡り利用できる。これを超える分は同様に贈与税の対象となる。相続税は、実際の相続時に贈与分と合わせて課税される。ことし末までは、住宅所得に限り3500万円の特例措置もある。利用者は、「暦年課税」方式と「相続時清算課税」方式のいずれかが選択できる仕組みとなっている。
1年ほど前、株券の電子化に伴う名義変更に関し、知人から相談を受けたことがある。親の名義を、電子化に伴い子の名義に変更する手続きをしたというものだ。ワガハイは、金額が大きいと相当額の贈与税を取られる恐れがあるとして「相続時清算課税」の利用を勧めたことがある。
親子間のカネの貸し借りの実態を掴むのは難しい。特にゲンナマでやり取りしていると証拠が残らない。親から相当額を子が借りて住宅でも建てれば、登記簿からカネの出所を探られる可能性がある。それも当局が狙いをつけて調べなければ分からない場合がほとんどだ。
表向きに「貸し借り」としておいて、実際には「贈与」となっているケースが多くあるような気がする。鳩山ファミリーが、知る知らないに関わらず、それをやったとすれば大きな社会問題となろう。元秘書と母親の「脱税行為」では済まなくなる。トップの座にある政治家の身内の課税逃れを容認するなら、平民も親子間のカネのやり取りは全て「貸し借り」として、贈与税なんか一切支払う必要はない。
by everyoung
| 2009-11-27 12:25
| ハラ立ち日記
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