2010年 05月 13日
他山の石 |
ギリシャ危機で一時市場が動揺したが、漸く落ち着きを取り戻してきた。もっとも救済の枠組みが決まっただけで、本質的な解決には至っていない。ユーロ圏の国は、経済力もまちまちで社会風土も異なる。これを一つにまとめていくには、もともとかなり無理がある。これからも政治、経済的な波乱は続きそうだ。
日本の金融機関は、ギリシャ国債をほとんど所有していない。本来なら一部の欧州向け輸出企業を除けば、それほどの直接的影響は少ないはずだ。混乱は瞬時に世界に及び、結果的に日本も例外ではなかった。先のリーマンショックの場合と同様に、どこかの国の経済の一角が崩れるだけで、全世界に信用不安が飛び火する構造になっているということだ。
ユーロ圏は、ギリシャだけでなく、スペイン、ポルトガル、イタリアといった国がいずれも大きな財政赤字を抱えている。一つ間違えば、ギリシャ危機が伝播して全体が転ける恐れがある。それを危惧してユーロが売られ、対円でも大きく下落した。
ユーロの下げで相対的に米ドルが強調に転じたため、ドルの対円相場への影響は一時的であった。ユーロの対円相場だけは、その後も低調が続いている。ユーロが弱いことは、日本のユーロ圏向けの輸出競争力が弱まるだけでなく、アジア地域などでのユーロ圏企業との競争力も低下する。これが日本の輸出全体への懸念も高めているわけだ。
なぜギリシャが放漫経営に陥ったのか。この国は、石を投げれば役人に当たるほどの「役人天国」である。それほど税金でメシを食っている人が多い。税金は人のカネだから使い方もいい加減になる。これが積み重なって大きな財政赤字に発展したのだ。
この国は海運や観光で生計を立てているが、一部の企業や個人経営者にとっては脱税天国といわれている。インチキがまかり通り、隙あらば税逃れに走る。払うものを払わないで、人のカネを使い放題であれば破綻するのは当然だ。今頃になって突然、厳しい緊縮政策を押し付けても国民には馴染まないし、受け入れ難い国民性だ。一朝一夕に解決する問題ではない。
日本も威張れない。先進国の中では、ずば抜けた財政赤字を抱えている。幸いにも現在は、巨大は対外債権国である。しかも国の借金の95%程度は日本国内の機関投資家が肩代わりしているのが現状だ。国全体として見ればギリシャなどとは基本的な財政構造が違う。これがいつまでも続くとは限りない。民主党政権のように貰う側の論理だけで政策を進めると、いずれギリシャと同じ運命を辿る。「他山の石」とすべきである。
日本の金融機関は、ギリシャ国債をほとんど所有していない。本来なら一部の欧州向け輸出企業を除けば、それほどの直接的影響は少ないはずだ。混乱は瞬時に世界に及び、結果的に日本も例外ではなかった。先のリーマンショックの場合と同様に、どこかの国の経済の一角が崩れるだけで、全世界に信用不安が飛び火する構造になっているということだ。
ユーロ圏は、ギリシャだけでなく、スペイン、ポルトガル、イタリアといった国がいずれも大きな財政赤字を抱えている。一つ間違えば、ギリシャ危機が伝播して全体が転ける恐れがある。それを危惧してユーロが売られ、対円でも大きく下落した。
ユーロの下げで相対的に米ドルが強調に転じたため、ドルの対円相場への影響は一時的であった。ユーロの対円相場だけは、その後も低調が続いている。ユーロが弱いことは、日本のユーロ圏向けの輸出競争力が弱まるだけでなく、アジア地域などでのユーロ圏企業との競争力も低下する。これが日本の輸出全体への懸念も高めているわけだ。
なぜギリシャが放漫経営に陥ったのか。この国は、石を投げれば役人に当たるほどの「役人天国」である。それほど税金でメシを食っている人が多い。税金は人のカネだから使い方もいい加減になる。これが積み重なって大きな財政赤字に発展したのだ。
この国は海運や観光で生計を立てているが、一部の企業や個人経営者にとっては脱税天国といわれている。インチキがまかり通り、隙あらば税逃れに走る。払うものを払わないで、人のカネを使い放題であれば破綻するのは当然だ。今頃になって突然、厳しい緊縮政策を押し付けても国民には馴染まないし、受け入れ難い国民性だ。一朝一夕に解決する問題ではない。
日本も威張れない。先進国の中では、ずば抜けた財政赤字を抱えている。幸いにも現在は、巨大は対外債権国である。しかも国の借金の95%程度は日本国内の機関投資家が肩代わりしているのが現状だ。国全体として見ればギリシャなどとは基本的な財政構造が違う。これがいつまでも続くとは限りない。民主党政権のように貰う側の論理だけで政策を進めると、いずれギリシャと同じ運命を辿る。「他山の石」とすべきである。
by everyoung
| 2010-05-13 10:23
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