2011年 10月 23日
打開策が必要 |
大阪府の橋下登知事が任期を前に辞表を提出、大阪市長選に出馬する考えを表明した。行財政のネックが市にあり、ここに自らが乗り込んで改革を断行、「大阪都」を実現するのが狙いだ。自治体は大阪府に限らず、財政や権限などの面で行き詰まっており、何らかの打開策を探らざるを得ない状況にある。
橋下氏が市長選に回ることにより、知事選には子分で府議の松井一郎氏を立てる。民主党は弁護士の郷原信郎氏の出馬を要請しているようだが、最終的にはどうなるか分からない。市長選で橋下氏と激突するのは現職の平松邦夫氏。「大阪維新の会」と、民主党・自民党相乗りの対決の図式となる見通しだ。
「大阪都」構想は、大阪市や堺市を解体し、「特別自治区」に再編成。他の市も合併などを進め、今の東京都の区と同様、あるいはそれ以上の権限を持たせるようにする考えだ。大阪府の人口のうち3割を大阪市が占める。財政は、府がやや上回るが、いずれも4兆円程度の規模だ。府と市が無駄な二元的行政をしている。府がいくら旗を振っても、市が言うことを聞かないというのが橋下氏の言い分だ。
平松氏は逆に、国や大阪府から権限や財源を市に大幅に委譲させた「特別自治市」の創設を目指している。最終的には「道州制」に繋がる発想だ。橋下氏が、府や市を解体して都にする考えに対し、平松氏は、市の機能を発展させようとするのが基本だ。
府県から独立を目指す「特別自治市」については、横浜市や千葉市などの政令指定都市を中心に研究会が設けられ、実現の可能性を検討している。大都市名古屋を抱える愛知県でも大村秀章知事が音頭を取り、新しい「中京都市」の建設を探っている。
すでに自治体では、市町村の合併や統合を進め、行政の効率化や一元化を図っている。それでも突破口が見い出せない。橋下氏のやり方が、愚策か賢策かは俄には判断できないが、何らかの思い切った改革が必要なことは間違いない。
都市再編の動きが活発化している半面、山間僻地の過疎化や高齢化は着実に進んでいる。首都圏や大都市にだけ人口が集中、日本の国土全体のバランスが極度に欠けている。コトは府や市の問題ではない。都市政策と併せて生活圏全体のあり方を検討することが不可欠だろう。それは政府の仕事である。
橋下氏が市長選に回ることにより、知事選には子分で府議の松井一郎氏を立てる。民主党は弁護士の郷原信郎氏の出馬を要請しているようだが、最終的にはどうなるか分からない。市長選で橋下氏と激突するのは現職の平松邦夫氏。「大阪維新の会」と、民主党・自民党相乗りの対決の図式となる見通しだ。
「大阪都」構想は、大阪市や堺市を解体し、「特別自治区」に再編成。他の市も合併などを進め、今の東京都の区と同様、あるいはそれ以上の権限を持たせるようにする考えだ。大阪府の人口のうち3割を大阪市が占める。財政は、府がやや上回るが、いずれも4兆円程度の規模だ。府と市が無駄な二元的行政をしている。府がいくら旗を振っても、市が言うことを聞かないというのが橋下氏の言い分だ。
平松氏は逆に、国や大阪府から権限や財源を市に大幅に委譲させた「特別自治市」の創設を目指している。最終的には「道州制」に繋がる発想だ。橋下氏が、府や市を解体して都にする考えに対し、平松氏は、市の機能を発展させようとするのが基本だ。
府県から独立を目指す「特別自治市」については、横浜市や千葉市などの政令指定都市を中心に研究会が設けられ、実現の可能性を検討している。大都市名古屋を抱える愛知県でも大村秀章知事が音頭を取り、新しい「中京都市」の建設を探っている。
すでに自治体では、市町村の合併や統合を進め、行政の効率化や一元化を図っている。それでも突破口が見い出せない。橋下氏のやり方が、愚策か賢策かは俄には判断できないが、何らかの思い切った改革が必要なことは間違いない。
都市再編の動きが活発化している半面、山間僻地の過疎化や高齢化は着実に進んでいる。首都圏や大都市にだけ人口が集中、日本の国土全体のバランスが極度に欠けている。コトは府や市の問題ではない。都市政策と併せて生活圏全体のあり方を検討することが不可欠だろう。それは政府の仕事である。
by everyoung
| 2011-10-23 10:17
| 言いたい放題
|
Comments(0)