2011年 12月 26日
円高でも大変 |
東京電力という会社が、潰れようが存続しようがどうでもよい。大事なのは、電力が安定的に供給され、料金も合理的であることだ。ワガハイの家庭環境をみると、百%電化ではないものの、IHなどを利用しており、電気に対する依存度が高い。電気が停まれば途端に生活に不自由する。
このほど、東電は企業向けを皮切りに電力料金の引き上げる方針を決めた。原発の停止や廃止で、火力発電などへの依存が増え、全体としてコストが嵩むことによる。電気料金は総括原価方式を採用している。この見直し論議は始まったばかりだが、これが前提になっている限り、料金値上げは仕方がない。
今回の値上げ申請は、福島原発の事故とは直接関係がない。原発の後始末のための費用を値上げで賄うということではない。一部のボンクラ評論家は、補償金や除染の経費を転嫁するもので、かしからんと述べているが、そうではない。
総括原価方式は、それなりの理由があって設けられたものだ。ずっと前からこの方式で料金が決まっている。電力は備蓄できない。「いざ」という時に予備の施設を保有しておくしかない。電力が足らなければ、予備を動かすことになる。電力の安定供給を目的に考えられた制度である。
予備は、平時には無駄な施設である。これを含めて維持するには、それなりのコストが掛かるのだ。問題は、総括原価方式の仕組みが妥当かどうかの評価である。中身を見ると、大部分は燃料原価だが、その中には人件費や寄付金(原発マネー)も入っている。さらに資産の3%が自動的に利益として上乗せされている。
日本人の性格は、何か問題が浮上すると突然、制度やルールを批判する傾向がある。社会の目がうるさくなって漸く制度見直すということは、監督官庁である経産省の怠惰そのものだ。特に本来の燃料原価以外の部分は、不透明感が強い。これまでの料金にも、過去10年で6000億円以上の無駄があったのではないかと指摘されている。
不透明部分を正していくのは当然だが、燃料費はどうにもならない。火力発電へのシフトが高まると、重油や液化天然ガスの使用量が増える。国際商品価格は上昇傾向にある。すでに東電には相当の負担が掛かっているのが現状だ。
ワガハイが気になるのは為替だ。これまでの円高でもコスト負担が大きい。今後、為替動向がどうなるかは不明だが、円安方向に転じることになれば、さらなる原価増に繋がる。それだけではない。除染費や風評被害まで際限なく負担が広がる可能性がある。東電だけではとても応じきれないのは明らかだ。かなりの税負担として跳ね返ることを覚悟しなければならない。
このほど、東電は企業向けを皮切りに電力料金の引き上げる方針を決めた。原発の停止や廃止で、火力発電などへの依存が増え、全体としてコストが嵩むことによる。電気料金は総括原価方式を採用している。この見直し論議は始まったばかりだが、これが前提になっている限り、料金値上げは仕方がない。
今回の値上げ申請は、福島原発の事故とは直接関係がない。原発の後始末のための費用を値上げで賄うということではない。一部のボンクラ評論家は、補償金や除染の経費を転嫁するもので、かしからんと述べているが、そうではない。
総括原価方式は、それなりの理由があって設けられたものだ。ずっと前からこの方式で料金が決まっている。電力は備蓄できない。「いざ」という時に予備の施設を保有しておくしかない。電力が足らなければ、予備を動かすことになる。電力の安定供給を目的に考えられた制度である。
予備は、平時には無駄な施設である。これを含めて維持するには、それなりのコストが掛かるのだ。問題は、総括原価方式の仕組みが妥当かどうかの評価である。中身を見ると、大部分は燃料原価だが、その中には人件費や寄付金(原発マネー)も入っている。さらに資産の3%が自動的に利益として上乗せされている。
日本人の性格は、何か問題が浮上すると突然、制度やルールを批判する傾向がある。社会の目がうるさくなって漸く制度見直すということは、監督官庁である経産省の怠惰そのものだ。特に本来の燃料原価以外の部分は、不透明感が強い。これまでの料金にも、過去10年で6000億円以上の無駄があったのではないかと指摘されている。
不透明部分を正していくのは当然だが、燃料費はどうにもならない。火力発電へのシフトが高まると、重油や液化天然ガスの使用量が増える。国際商品価格は上昇傾向にある。すでに東電には相当の負担が掛かっているのが現状だ。
ワガハイが気になるのは為替だ。これまでの円高でもコスト負担が大きい。今後、為替動向がどうなるかは不明だが、円安方向に転じることになれば、さらなる原価増に繋がる。それだけではない。除染費や風評被害まで際限なく負担が広がる可能性がある。東電だけではとても応じきれないのは明らかだ。かなりの税負担として跳ね返ることを覚悟しなければならない。
by everyoung
| 2011-12-26 21:58
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