2012年 09月 08日
背景が異なる |
通常国会は難問山積のまま、きょうで閉会する。民主党、自民党は党首選を経て、秋の陣に臨む。解散・総選挙は、早くて臨時国会の冒頭か、少し遅れて懸案事項を始末した後になる可能性が大だ。民主党は野田佳彦首相の続投となる見通しだが、自民党は今のところ混戦状況だ。
民主党の代表選挙には、細野豪志環境相の擁立の動きが強まったが、最終的に細野氏が断念した。「人寄せパンダ」として、立候補が取り沙汰されていた田中眞紀子氏も、「人(首相)が何度も入れ替わるのはウンザリ」などとして出馬しない方針を明らかにした。
立候補者として馬淵澄夫元国交相、原口一博元総務相、赤松広隆元農水相、鹿野道彦前農水相らの名前が挙っている。ワガハイは、人物として馬淵氏を評価する面があるが、おしなべて「カス」候補だ。野田氏については、輿石東幹事長、前原誠司政調会長、菅直人前首相らが支持、ほぼ再選が確実となった。
最後まで話題となった細野氏は、民主党の「プリンス」的存在で、周辺は票集めを狙って担ぎ出す動きを示した。情勢としては、次期総選挙で民主党が政権を維持するほどの票が取れる見込みはない。仮に細野氏が代表に選出されたら、解散までの間、総理を務めることになる。解散時期が長くなれば延命できるが、今の状況では超短期政権に終わらざるを得ない。
細野氏を立てて総選挙を戦い、多少の票の上積みができたとしても、細野氏の敗戦責任は免れない。周りがいくらもてはやしても、将来のある若手が敢えて火中の栗を拾うようなバカな決断はしないであろう。表向きは、閣僚としての「使命感」を挙げているが、本音は別だ。
自民党は、総選挙で圧勝することはないだろうが、政権が転がり込む公算は大だ。総裁に選ばれることは、そのまま総理の椅子に繋がる。民主党とは事情が大きく異なる。天下を牛耳れば、それに寄り添っていい思いをしたいのが、この世界の常識だ。
総裁候補者として、谷垣貞一総裁のほか、町村信孝元官房長官、石破茂前政調会長、安倍晋三元首相、石原伸晃幹事長、林芳正政調会長代理らが手を挙げる見通しで、にぎやかな顔ぶれだ。続投意欲の強い谷垣氏は、出身派閥の古賀(誠)派から引導を渡されるなど、現職ながら支持離れが進んでいる。町村派も割れており、今のところ候補者を一本化するのが難しい情勢だ。
候補者の調整が取れるかどうかによるが、最終的には石破、石原両氏の決戦になるかも知れない。谷垣氏については、長老や出身派閥が支持しない方針で、代わりに若手で「言うことを聞く」石原氏の擁立を検討している。「傀儡政権」を狙っているのは明らかだ。
石破陣営は安倍氏との協力を模索している。考え方や政策に共通点が多いからだ。ワガハイは石破氏を総裁選の最有力とみているが、安倍氏との関係強化には反対だ。安倍氏は政権にあった時、参院選で敗れたが、権力に恋々し時期を逸して政権を投げ出した。健康上の理由があったにしても、その後の政界混乱の元をつくった張本人である(07年9月「出処進退」参照)。長老や派閥政治と早く決別しないと、自民党への支持は伸びないだろう。
民主党の代表選挙には、細野豪志環境相の擁立の動きが強まったが、最終的に細野氏が断念した。「人寄せパンダ」として、立候補が取り沙汰されていた田中眞紀子氏も、「人(首相)が何度も入れ替わるのはウンザリ」などとして出馬しない方針を明らかにした。
立候補者として馬淵澄夫元国交相、原口一博元総務相、赤松広隆元農水相、鹿野道彦前農水相らの名前が挙っている。ワガハイは、人物として馬淵氏を評価する面があるが、おしなべて「カス」候補だ。野田氏については、輿石東幹事長、前原誠司政調会長、菅直人前首相らが支持、ほぼ再選が確実となった。
最後まで話題となった細野氏は、民主党の「プリンス」的存在で、周辺は票集めを狙って担ぎ出す動きを示した。情勢としては、次期総選挙で民主党が政権を維持するほどの票が取れる見込みはない。仮に細野氏が代表に選出されたら、解散までの間、総理を務めることになる。解散時期が長くなれば延命できるが、今の状況では超短期政権に終わらざるを得ない。
細野氏を立てて総選挙を戦い、多少の票の上積みができたとしても、細野氏の敗戦責任は免れない。周りがいくらもてはやしても、将来のある若手が敢えて火中の栗を拾うようなバカな決断はしないであろう。表向きは、閣僚としての「使命感」を挙げているが、本音は別だ。
自民党は、総選挙で圧勝することはないだろうが、政権が転がり込む公算は大だ。総裁に選ばれることは、そのまま総理の椅子に繋がる。民主党とは事情が大きく異なる。天下を牛耳れば、それに寄り添っていい思いをしたいのが、この世界の常識だ。
総裁候補者として、谷垣貞一総裁のほか、町村信孝元官房長官、石破茂前政調会長、安倍晋三元首相、石原伸晃幹事長、林芳正政調会長代理らが手を挙げる見通しで、にぎやかな顔ぶれだ。続投意欲の強い谷垣氏は、出身派閥の古賀(誠)派から引導を渡されるなど、現職ながら支持離れが進んでいる。町村派も割れており、今のところ候補者を一本化するのが難しい情勢だ。
候補者の調整が取れるかどうかによるが、最終的には石破、石原両氏の決戦になるかも知れない。谷垣氏については、長老や出身派閥が支持しない方針で、代わりに若手で「言うことを聞く」石原氏の擁立を検討している。「傀儡政権」を狙っているのは明らかだ。
石破陣営は安倍氏との協力を模索している。考え方や政策に共通点が多いからだ。ワガハイは石破氏を総裁選の最有力とみているが、安倍氏との関係強化には反対だ。安倍氏は政権にあった時、参院選で敗れたが、権力に恋々し時期を逸して政権を投げ出した。健康上の理由があったにしても、その後の政界混乱の元をつくった張本人である(07年9月「出処進退」参照)。長老や派閥政治と早く決別しないと、自民党への支持は伸びないだろう。
by everyoung
| 2012-09-08 09:30
| 言いたい放題
|
Comments(0)