2012年 11月 07日
苦難のスタート |
米大統領選は、史上最悪の中傷合戦の末、現職のオバマ氏が接戦を制して再選を果たした。オバマ政権は2期目に入り、今後4年間継続する。勝敗はギリギリまで分からなかったが、接戦が注目された8つの州のうち7つ(フロリダは、現時点で未確定)をオバマ氏が制し、選挙人数を300台まで伸ばして当選を決めた。
併せて実施された議員選挙では、上院は与党の民主党が過半を占める見通しに対し、下院は野党の共和党が過半を確保。これまで通り「ねじれ」のまま議会運営を迫られる。オバマ氏は、「違いを乗り越え、協力して取り組む」と団結を訴えた。敗北したロムニー氏も「政治対決続ける余裕はない」と述べたが、議会は引き続き波乱含みとなりそうだ。
オバマ氏は4年前、「チェンジ」をスローガンに政権を奪取した。当初は、共和党のマケイン氏が有利と見られていたが、折からの「リーマンショック」が幸いして、土壇場で勝ちをモノにした経緯がある。今回は、選挙直前ニューヨーク周辺にハリケーンが襲い大きな被害が出たが、災害対処の評価がオバマ氏に追い風となった。運のいい男かも知れない。
過去4年のオバマ政権の実績については、功罪それぞれの見方があろう。済んだことをとやかく言っても始まらない。これからの4年間が重要だ。差し当たって「財政の崖」(フィスカル クリフ)にどう取り組むかだ。
今年末には、大型減税(ブッシュ減税)が期限切れとなる。年が明ければ、連邦歳出の強制削減が始まる。ダブルパンチを受けることになる。財政面で急ブレーキが掛かり、正に崖から転がり落ちることになるのだ。
先に発表された雇用統計では、非農業部門の就業者数が2ヶ月ぶりの高い伸びを示した。半面、失業率は7、9%と0、1ポイント悪化した。オバマ氏が大統領に就任した2008年12月には7、3%だった。4年間で雇用環境が改善したとは言えない。
米国が抱える問題は経済だけでない。外交など取り組むべき課題は山ほどある。米国再起のためにオバマ氏が「団結」を呼びかけるなら、超党派による「強いアメリカ」を志向すべきだ。米国が自信を回復すれば、カネもヒトも集まって来る。
一つの切っ掛けとなりそうなのは、エネルギー革命だ。米国は、エネルギー源をシェールガスやシェールオイルに急速にシフトする可能性がある。そうなれば、財政事情は一変し、外交や国防への影響も無視できなくなるだろう。米国は再び息を吹き返すことになるかも知れない。オバマ氏の時代に大きな進展があることは間違いないだろう。
併せて実施された議員選挙では、上院は与党の民主党が過半を占める見通しに対し、下院は野党の共和党が過半を確保。これまで通り「ねじれ」のまま議会運営を迫られる。オバマ氏は、「違いを乗り越え、協力して取り組む」と団結を訴えた。敗北したロムニー氏も「政治対決続ける余裕はない」と述べたが、議会は引き続き波乱含みとなりそうだ。
オバマ氏は4年前、「チェンジ」をスローガンに政権を奪取した。当初は、共和党のマケイン氏が有利と見られていたが、折からの「リーマンショック」が幸いして、土壇場で勝ちをモノにした経緯がある。今回は、選挙直前ニューヨーク周辺にハリケーンが襲い大きな被害が出たが、災害対処の評価がオバマ氏に追い風となった。運のいい男かも知れない。
過去4年のオバマ政権の実績については、功罪それぞれの見方があろう。済んだことをとやかく言っても始まらない。これからの4年間が重要だ。差し当たって「財政の崖」(フィスカル クリフ)にどう取り組むかだ。
今年末には、大型減税(ブッシュ減税)が期限切れとなる。年が明ければ、連邦歳出の強制削減が始まる。ダブルパンチを受けることになる。財政面で急ブレーキが掛かり、正に崖から転がり落ちることになるのだ。
先に発表された雇用統計では、非農業部門の就業者数が2ヶ月ぶりの高い伸びを示した。半面、失業率は7、9%と0、1ポイント悪化した。オバマ氏が大統領に就任した2008年12月には7、3%だった。4年間で雇用環境が改善したとは言えない。
米国が抱える問題は経済だけでない。外交など取り組むべき課題は山ほどある。米国再起のためにオバマ氏が「団結」を呼びかけるなら、超党派による「強いアメリカ」を志向すべきだ。米国が自信を回復すれば、カネもヒトも集まって来る。
一つの切っ掛けとなりそうなのは、エネルギー革命だ。米国は、エネルギー源をシェールガスやシェールオイルに急速にシフトする可能性がある。そうなれば、財政事情は一変し、外交や国防への影響も無視できなくなるだろう。米国は再び息を吹き返すことになるかも知れない。オバマ氏の時代に大きな進展があることは間違いないだろう。
by everyoung
| 2012-11-07 22:00
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