2013年 06月 10日
気が知れない |
日本は実にいい国だ。世界のもめ事の主な要因となるものに、民族紛争や宗派抗争などがあるが、両方とも日本には存在しない。細かく言えばないわけではないが、武器弾薬を使った争いには至らない。ほぼ単一民族である半面、宗派は「八百万」とも言われているが、それぞれの価値観を認め合って共存している。(06年5月「ダビンチの絵」参照)
トルコの反政府デモと、エルトアン首相の強硬姿勢は、収まる気配がない。イスタンブールの再開発問題が発火点となったようだが、騒ぎが続けばオリンピックどころではないだろう。猪瀬直樹東京都知事は先に、「イスラム国家はけんかばかりしている」と述べ物議を醸したが、図らずも事実であることを証明した。
ワガハイは若い頃、イスラム国家に3年ほど滞在した経験がある。この国は、イスラムが人口の8割を占めているが、戒律は甘く、かなりいい加減なところがあった。それでも時間が来ると、地べたに跪き、メッカに向かって何度もひれ伏す光景が日常的に見られた。宗教の怖さとバカバカしさを感じた。
イスラムは、自然環境が厳しく、土地も痩せた貧困地帯に蔓延る傾向がある。人が何を信じようが自由だが、他人に迷惑を掛けてはいけない。宗教は基本的に排他的である。共産主義と同様で、他人の価値観を認めない。グループの中で信じ合って生きるのは勝手だが、他人に強要すべきではない。
国家を近代化していく過程で、イスラムの教義が邪魔になる場合もある。トルコは、もともとイスラム国家だが、ある時から「政教分離」した。それが奏功して高い経済成長を遂げた。エルトアン首相はイスラム色が強く、「自由」から「戒律の押しつけ」への回帰を目指しているようだ。
反政府デモは、エルトアン首相のこうした時代遅れの感覚に対して反発したものだ。いったん「自由」の文化に慣れ親しむと、宗教的規制は受け入れ難い。エルトアン首相のこれまでの功績について評価はあるものの、一方的な強権発動には抵抗が強い。どちらかと言えば、政権全体よりはエルトアン首相個人の資質が問題視されている。エルトアン首相が退任しない限り、騒動は長引くことになりそうだ。
トルコの反政府デモと、エルトアン首相の強硬姿勢は、収まる気配がない。イスタンブールの再開発問題が発火点となったようだが、騒ぎが続けばオリンピックどころではないだろう。猪瀬直樹東京都知事は先に、「イスラム国家はけんかばかりしている」と述べ物議を醸したが、図らずも事実であることを証明した。
ワガハイは若い頃、イスラム国家に3年ほど滞在した経験がある。この国は、イスラムが人口の8割を占めているが、戒律は甘く、かなりいい加減なところがあった。それでも時間が来ると、地べたに跪き、メッカに向かって何度もひれ伏す光景が日常的に見られた。宗教の怖さとバカバカしさを感じた。
イスラムは、自然環境が厳しく、土地も痩せた貧困地帯に蔓延る傾向がある。人が何を信じようが自由だが、他人に迷惑を掛けてはいけない。宗教は基本的に排他的である。共産主義と同様で、他人の価値観を認めない。グループの中で信じ合って生きるのは勝手だが、他人に強要すべきではない。
国家を近代化していく過程で、イスラムの教義が邪魔になる場合もある。トルコは、もともとイスラム国家だが、ある時から「政教分離」した。それが奏功して高い経済成長を遂げた。エルトアン首相はイスラム色が強く、「自由」から「戒律の押しつけ」への回帰を目指しているようだ。
反政府デモは、エルトアン首相のこうした時代遅れの感覚に対して反発したものだ。いったん「自由」の文化に慣れ親しむと、宗教的規制は受け入れ難い。エルトアン首相のこれまでの功績について評価はあるものの、一方的な強権発動には抵抗が強い。どちらかと言えば、政権全体よりはエルトアン首相個人の資質が問題視されている。エルトアン首相が退任しない限り、騒動は長引くことになりそうだ。
by everyoung
| 2013-06-10 09:31
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