2016年 05月 02日
思惑が外れて動揺 |
日銀の金融政策決定会合で追加緩和策が見送られたことで、前週末の市場は、昼を挟んで眺めが一変した。株は急落、円相場は急騰。週明けも、この流れを引き継いでいる。連休前に早めにポジションを閉じた投資家はにんまり。メディアのガサネタに踊らされ、追加策を信じた投資家は青ざめたことだろう。
為替の変動要因はいくつかある。内外金利差やインフレ率、国際収支などだが、これに思惑が絡んで、時に大きく変動する。ドル・円相場でみれば、米国も金利の再引き上げに慎重な姿勢を示し、日本も追加緩和を打ち出さなかった。
基本的には、日米ともファンダメンタルズに大きな変化があったわけではない。欲の皮が突っ張った一部の投資家が、思惑で振り回されているだけだ。いずれ市場はそれに気付き、落ち着きを取り戻すことになろう。
金融政策面で日銀は、先にマイナス金利を導入を決めたばかりだ。効果を見定めるには、まだ時間が掛かる。仮に追加の緩和策を講じても、選択肢には限界がある。日銀が、今回の会合で追加策を打ち出すと見るのは、そもそも性急過ぎる。
アベノミックスを成功させることは、安倍晋三政権の最大の課題だ。中国経済の停滞やエネルギー価格の低落など、主に海外要因で日本企業の一部も影響が出始めている。全体としては順調な回復基調にあるが、これらがアベノミックスをもたつかせているのは事実である。
経済を軌道に乗せるには、さらなる政策で追い打ちを掛けて行くことが不可欠だ。すでに日銀は、金融面で数々の手を打って来ており、残された手段は多くない。次の出番は、同じ緩和でも規制の分野と、財政の出動だ。
日本には規制が多過ぎる。それを管理するために役人の数も減らせない悪循環に陥っている。時代遅れの規制があちこちに散見され、これを順次緩和するだけでも経済に与える効果は大きい。ビザの条件を緩和しただけで「爆買い」が生じたことなどは良い事例だ。
熊本の地震で、政府は補正予算を組むことを検討している。地震対策だけでなく、財政面での思い切った景気刺激策を講じるべきだ。恐らく、主要7カ国首脳会議(G7)でも、財政面でのてこ入れが主要なテーマとなり、積極的な経済対策が宣言に盛り込まれることになるだろう。
為替の変動要因はいくつかある。内外金利差やインフレ率、国際収支などだが、これに思惑が絡んで、時に大きく変動する。ドル・円相場でみれば、米国も金利の再引き上げに慎重な姿勢を示し、日本も追加緩和を打ち出さなかった。
基本的には、日米ともファンダメンタルズに大きな変化があったわけではない。欲の皮が突っ張った一部の投資家が、思惑で振り回されているだけだ。いずれ市場はそれに気付き、落ち着きを取り戻すことになろう。
金融政策面で日銀は、先にマイナス金利を導入を決めたばかりだ。効果を見定めるには、まだ時間が掛かる。仮に追加の緩和策を講じても、選択肢には限界がある。日銀が、今回の会合で追加策を打ち出すと見るのは、そもそも性急過ぎる。
アベノミックスを成功させることは、安倍晋三政権の最大の課題だ。中国経済の停滞やエネルギー価格の低落など、主に海外要因で日本企業の一部も影響が出始めている。全体としては順調な回復基調にあるが、これらがアベノミックスをもたつかせているのは事実である。
経済を軌道に乗せるには、さらなる政策で追い打ちを掛けて行くことが不可欠だ。すでに日銀は、金融面で数々の手を打って来ており、残された手段は多くない。次の出番は、同じ緩和でも規制の分野と、財政の出動だ。
日本には規制が多過ぎる。それを管理するために役人の数も減らせない悪循環に陥っている。時代遅れの規制があちこちに散見され、これを順次緩和するだけでも経済に与える効果は大きい。ビザの条件を緩和しただけで「爆買い」が生じたことなどは良い事例だ。
熊本の地震で、政府は補正予算を組むことを検討している。地震対策だけでなく、財政面での思い切った景気刺激策を講じるべきだ。恐らく、主要7カ国首脳会議(G7)でも、財政面でのてこ入れが主要なテーマとなり、積極的な経済対策が宣言に盛り込まれることになるだろう。
by everyoung
| 2016-05-02 10:46
| 言いたい放題
|
Comments(0)