2016年 05月 26日
延期、確定的に |
主要7カ国(G7)首脳会議が始まった。初日のテーマの「世界経済」では、「世界は大きなリスクに直面している」との認識で一致。リスクに立ち向かうための財政政策や構造改革などを求める「伊勢志摩イニシアティブ」で合意した。
会議の議長を務める安倍晋三首相は、直面しているリスクについて、「リーマンショック級」との見解を示した。首相は、消費税率の再引き上げは、「リーマンショック並の事態」が発生しなければ、予定通り実施するとの考えを示していた。
今回の首相発言は、これまでより一歩踏み込んだもので、再引き上げ見送りの環境が一段と調ったことを示している。首相はその理由として、国際商品価格の低落や、新興国からの資金流出などの例を挙げた。G7が、成長加速のための財政出動などを求めている中で、日本がそれに逆行するような措置は取れない。
今後の焦点は、安倍首相がどういうタイミングで、消費税延期を決めるかということと、その理由付けだ。野党はすでに、こぞって消費税引き上げの反対や延期を打ち出している。その責任は、全てアベノミックスの失敗によるものだとし、安倍首相の翻意を攻め立てるのは確実だ。
これに対し安倍政権側は、実績を裏付けるような好調な経済指標を並べるとともに、引き上げ延期は、あくまでも外部要因によるものであると主張するであろう。エネルギー価格の動向や資金移動の変化、中国経済の低迷などは、いずれもアベノミックスとは直接関係ないからだ。
安倍首相としては、G7の場をうまく利用して、「みんながそういうなら仕方がない」という状況を作り出した。そうでなくても、今の段階で消費税をさらに引き上げても増収とはならない。増率だけを先行しても、実が伴わなければ何の意味もない。
やるべきことは、世界レベルで早く経済を回復基調に乗せることだ。オバマ米大統領も「成長加速を全力で臨む」と述べている。長い目で見て、経済を底上げする方が賢明だ。景気が沸騰すれば、自然増収も期待でき、消費税に過度に依存する必要もなくなるかも知れない。
会議の議長を務める安倍晋三首相は、直面しているリスクについて、「リーマンショック級」との見解を示した。首相は、消費税率の再引き上げは、「リーマンショック並の事態」が発生しなければ、予定通り実施するとの考えを示していた。
今回の首相発言は、これまでより一歩踏み込んだもので、再引き上げ見送りの環境が一段と調ったことを示している。首相はその理由として、国際商品価格の低落や、新興国からの資金流出などの例を挙げた。G7が、成長加速のための財政出動などを求めている中で、日本がそれに逆行するような措置は取れない。
今後の焦点は、安倍首相がどういうタイミングで、消費税延期を決めるかということと、その理由付けだ。野党はすでに、こぞって消費税引き上げの反対や延期を打ち出している。その責任は、全てアベノミックスの失敗によるものだとし、安倍首相の翻意を攻め立てるのは確実だ。
これに対し安倍政権側は、実績を裏付けるような好調な経済指標を並べるとともに、引き上げ延期は、あくまでも外部要因によるものであると主張するであろう。エネルギー価格の動向や資金移動の変化、中国経済の低迷などは、いずれもアベノミックスとは直接関係ないからだ。
安倍首相としては、G7の場をうまく利用して、「みんながそういうなら仕方がない」という状況を作り出した。そうでなくても、今の段階で消費税をさらに引き上げても増収とはならない。増率だけを先行しても、実が伴わなければ何の意味もない。
やるべきことは、世界レベルで早く経済を回復基調に乗せることだ。オバマ米大統領も「成長加速を全力で臨む」と述べている。長い目で見て、経済を底上げする方が賢明だ。景気が沸騰すれば、自然増収も期待でき、消費税に過度に依存する必要もなくなるかも知れない。
by everyoung
| 2016-05-26 22:38
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