2005年 09月 05日
教師の死 |
アフガニスタンで、広島県の教師二人が遺体で発見された。何らかのトラブルに巻き込まれただろうが、お気の毒なことだ。同地は、タリバーン政権が崩壊、カルザイ政権下での新しい国づくりが進んでいる。一見平穏を取り戻してきているとは言いながら、部族、宗派間の対立は激しく、危険地帯に変わりはない。
社会科の「勉強」や「物見遊山」で、田舎教師が旅行気分でのこのこ出掛けるところではない。依然戦闘地域であり、地雷がそこら中に埋まり、散発的に武力衝突が発生している状況にある。平和ぼけの「愚行」としかいいようがない。
英国の保護領から独立後、アフガンは暫く平和であった。ワガハイは同地を訪れたことはないが、当時、滞在していた友人からアフガンの良さを聞かされたものだ。そもそもこの国を再びぐちゃぐちゃにしてしまった責任は、1979年末のソ連の軍事介入にある。
アフガンは、麻薬(ケシ)栽培以外は大した産業のない国だ。歴史的に東西通商の要衝にあり、他民族の侵略を受け続けてきた。ソ連が同国に介入したのも、地政学的な側面が強い。パキスタン、インド、イラン、さらには中東諸国への影響力行使と、南に出口を求めたい「南下政策」にあった。
ソ連の傀儡政権に対抗して、米国が武器、弾薬を送り込んで支援したのはイスラム勢力だ。両者が激突して内戦が続いた。ソ連が撤退後、タリバーンが影響力を持った。米国は、2001年の同時テロを契機に、対ソ勢力として自らが支援したタリバーンを撃退した。ビンラディーン庇護がその理由だ。平和だったアフガンは再び、米ソ列強の餌食になってしまった。
民族や宗教が複雑に絡み合っており、復興にはなお時間がかかる。国際協調による支援は比較的順調に進みつつある。イラクなどと違い、アフガンそのものに資源的価値がないことが幸いしている。皮肉なものだ。
社会科の「勉強」や「物見遊山」で、田舎教師が旅行気分でのこのこ出掛けるところではない。依然戦闘地域であり、地雷がそこら中に埋まり、散発的に武力衝突が発生している状況にある。平和ぼけの「愚行」としかいいようがない。
英国の保護領から独立後、アフガンは暫く平和であった。ワガハイは同地を訪れたことはないが、当時、滞在していた友人からアフガンの良さを聞かされたものだ。そもそもこの国を再びぐちゃぐちゃにしてしまった責任は、1979年末のソ連の軍事介入にある。
アフガンは、麻薬(ケシ)栽培以外は大した産業のない国だ。歴史的に東西通商の要衝にあり、他民族の侵略を受け続けてきた。ソ連が同国に介入したのも、地政学的な側面が強い。パキスタン、インド、イラン、さらには中東諸国への影響力行使と、南に出口を求めたい「南下政策」にあった。
ソ連の傀儡政権に対抗して、米国が武器、弾薬を送り込んで支援したのはイスラム勢力だ。両者が激突して内戦が続いた。ソ連が撤退後、タリバーンが影響力を持った。米国は、2001年の同時テロを契機に、対ソ勢力として自らが支援したタリバーンを撃退した。ビンラディーン庇護がその理由だ。平和だったアフガンは再び、米ソ列強の餌食になってしまった。
民族や宗教が複雑に絡み合っており、復興にはなお時間がかかる。国際協調による支援は比較的順調に進みつつある。イラクなどと違い、アフガンそのものに資源的価値がないことが幸いしている。皮肉なものだ。
by everyoung
| 2005-09-05 14:28
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