2007年 07月 11日
未必の故意 |
先日、東北自動車道でトラック6台が絡む事故があり、運転手2人が死亡した。高速道路ではよくある、追突が引き金になったものである。何らかの原因で、最初にトラックが追突事故を起こした。その影響で後続が渋滞になったところに、さらに別のトラックによる衝突事故が重なったようだ。
深夜の高速道路は恐ろしい。大型トラックがうなりを上げて走っている。トラックのレーシング場ではないかと錯覚するほどだ。スピードを守り、車間を取っていれば特に問題はない。制限速度を大きくオーバーし、車がくっつきそうに走っている。居眠りは論外にしても、走行リズムが少しでも狂ったり、何かの拍子にブレーキを踏めばほとんどアウトの状態だ。
飲酒運転については、罰則が大幅に強化された。そうでない場合の追突事故は、大概「業務上過失」が適用される。「過失」による「致死」であっても罪は軽微である。深夜のトラック走行を見ていると、これは「過失」ではない。明らかに危険を認識したものであり、「未必の故意」によるものと断定できる。
「過失」と「故意」は大違いだ。「故意」は、承知していながら実行するもので罪は重い。東北自動車道の事故の例は、本来「未必の故意」による殺人行為でなければならない。大幅な速度違反や車間無視は、結果的に発生する重大事故を予め容認していたものと受け止めるべきだ。
「未必の故意」は法律用語だが、一般には馴染みが薄い。ワガハイの知人が、サツ回りの駆け出し記者をしていたころ、「未必の故意」による殺人を「密室の恋」と聞き間違えたという笑い話がある。「密室の恋」の方が推理小説的で感じが出ている。
トラックの暴走行為にはいくつかの背景がある。単にスピードを楽しむ者や、ゲーム感覚で運転している者もいるかもしれない。あるいは、仕事の都合で時間に追われているケースもあろう。どちらにしても、ルール違反のトラック運転は、凶器を振り回すことと同じである。
高速道路では、制限速度をある程度越えると、スロットルバルブが自動的に締まるようにしなければならない。一部の車種ではこの機能があるようだが、徹底していない。一定速度以上で走行中の車間距離も、接近すれば自動的に制動が働くようにすべきである。暴走運転を防止するためには、罰則強化だけでは限界がある。トラックの構造自体を変える必要がある。
深夜の高速道路は恐ろしい。大型トラックがうなりを上げて走っている。トラックのレーシング場ではないかと錯覚するほどだ。スピードを守り、車間を取っていれば特に問題はない。制限速度を大きくオーバーし、車がくっつきそうに走っている。居眠りは論外にしても、走行リズムが少しでも狂ったり、何かの拍子にブレーキを踏めばほとんどアウトの状態だ。
飲酒運転については、罰則が大幅に強化された。そうでない場合の追突事故は、大概「業務上過失」が適用される。「過失」による「致死」であっても罪は軽微である。深夜のトラック走行を見ていると、これは「過失」ではない。明らかに危険を認識したものであり、「未必の故意」によるものと断定できる。
「過失」と「故意」は大違いだ。「故意」は、承知していながら実行するもので罪は重い。東北自動車道の事故の例は、本来「未必の故意」による殺人行為でなければならない。大幅な速度違反や車間無視は、結果的に発生する重大事故を予め容認していたものと受け止めるべきだ。
「未必の故意」は法律用語だが、一般には馴染みが薄い。ワガハイの知人が、サツ回りの駆け出し記者をしていたころ、「未必の故意」による殺人を「密室の恋」と聞き間違えたという笑い話がある。「密室の恋」の方が推理小説的で感じが出ている。
トラックの暴走行為にはいくつかの背景がある。単にスピードを楽しむ者や、ゲーム感覚で運転している者もいるかもしれない。あるいは、仕事の都合で時間に追われているケースもあろう。どちらにしても、ルール違反のトラック運転は、凶器を振り回すことと同じである。
高速道路では、制限速度をある程度越えると、スロットルバルブが自動的に締まるようにしなければならない。一部の車種ではこの機能があるようだが、徹底していない。一定速度以上で走行中の車間距離も、接近すれば自動的に制動が働くようにすべきである。暴走運転を防止するためには、罰則強化だけでは限界がある。トラックの構造自体を変える必要がある。
by everyoung
| 2007-07-11 20:42
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