2008年 02月 21日
判官贔屓 |
海上自衛隊のイージス艦「あたご」と、マグロはえ縄漁船「清徳丸」の衝突事故については、よく分からない点が多い。外洋の大海原で船舶同士が接触する可能性は、陸上に比べてはるかに少ない。普通では考えられない悪条件が重なって起きたものと推測する。
メディアの報道や世論の動向を見ていると、「イージス艦悪者説」が大半だ。あたかも漁船側には非がなかったように伝えられているが、双方に問題がなければこうした衝突事故は発生しにくい。停泊、漁労中の漁船に突っ込んだのではない。
ワガハイは以前、東京湾でプレジャーボートを操船中にブイを見落として航路違反をしたことがある。早速海上保安庁に見付かり、大目玉を食った。後日、横須賀の保安部に出頭を命じられ、全ての航跡記録を突きつけられた。言い逃れができなく、半日間油を搾られた苦い想い出がある。
東京湾の浦賀水道航路は複雑で、操船には神経を使う。航路には大型船が行き来している。ブイを一つ見落としたぐらいで衝突することはないが、保安庁によると、「いざ」という時に、大型船が即回避行動をとるのは無理であり、小型船舶側により以上の注意が必要だ。
今回の事故は外洋であるが、航路を進んでいる大型船に対し直角あるいはそれに近い角度で小型船が横切るのには、大型船の進路や速度に相当配慮しておかなければならない。事故原因は、双方で相手船の存在を確認するのが遅すぎたか、航行に関するルール違反をしたかのどちらかであろう。
プレジャーボートや小型漁船などは、スラロームや急旋回が簡単にできる。大型船は無理だ。そうでなければタイタニック号の悲劇などはなかったはずだ。大型船側から見れば、ちょろちょろ動き回る小型船舶の間を縫って航行することは難しいし、かえって危ない。定速で真っ直ぐ進んでいる方が周りの船には安全だ。急場の危機回避は小型船の方が容易なのである。
気になるのは、イージス艦側が気付いた段階でどうして警告を発しなかったかだ。もし合図があれば、漁船側で間一髪の判断ができたかもしれない。民間船舶の場合なら考えられないことだ。
イージス艦に乗るような隊員は、訓練の行き届いたかなりの「エリート」集団である。非日常的局面には強いものの、日常的な蓋然性に対しては対処方法を持ち合わせていなかったのかもしれない。そうだとすれば極めてお粗末な限りである。
メディアの報道や世論の動向を見ていると、「イージス艦悪者説」が大半だ。あたかも漁船側には非がなかったように伝えられているが、双方に問題がなければこうした衝突事故は発生しにくい。停泊、漁労中の漁船に突っ込んだのではない。
ワガハイは以前、東京湾でプレジャーボートを操船中にブイを見落として航路違反をしたことがある。早速海上保安庁に見付かり、大目玉を食った。後日、横須賀の保安部に出頭を命じられ、全ての航跡記録を突きつけられた。言い逃れができなく、半日間油を搾られた苦い想い出がある。
東京湾の浦賀水道航路は複雑で、操船には神経を使う。航路には大型船が行き来している。ブイを一つ見落としたぐらいで衝突することはないが、保安庁によると、「いざ」という時に、大型船が即回避行動をとるのは無理であり、小型船舶側により以上の注意が必要だ。
今回の事故は外洋であるが、航路を進んでいる大型船に対し直角あるいはそれに近い角度で小型船が横切るのには、大型船の進路や速度に相当配慮しておかなければならない。事故原因は、双方で相手船の存在を確認するのが遅すぎたか、航行に関するルール違反をしたかのどちらかであろう。
プレジャーボートや小型漁船などは、スラロームや急旋回が簡単にできる。大型船は無理だ。そうでなければタイタニック号の悲劇などはなかったはずだ。大型船側から見れば、ちょろちょろ動き回る小型船舶の間を縫って航行することは難しいし、かえって危ない。定速で真っ直ぐ進んでいる方が周りの船には安全だ。急場の危機回避は小型船の方が容易なのである。
気になるのは、イージス艦側が気付いた段階でどうして警告を発しなかったかだ。もし合図があれば、漁船側で間一髪の判断ができたかもしれない。民間船舶の場合なら考えられないことだ。
イージス艦に乗るような隊員は、訓練の行き届いたかなりの「エリート」集団である。非日常的局面には強いものの、日常的な蓋然性に対しては対処方法を持ち合わせていなかったのかもしれない。そうだとすれば極めてお粗末な限りである。
by everyoung
| 2008-02-21 10:26
| 言いたい放題
|
Comments(0)