2008年 06月 23日
一斉休漁 |
先日、全国のイカ釣り漁船が一斉に休漁して窮状を訴えた。原油価格の高騰で、漁に出ても採算がとれないというのが理由だ。原油高で困っているのは、イカ漁だけではない。しかも日本だけではないのだ。抗議するならドバイ辺りでやってもらいたい。
漁船は、動力に相当な量の重油を使う。車で言えば、高速道路をローギアで走るようなものだ。イカ釣りには集魚灯がいる。重油で発電機を回してこれに電気を供給する。漁をしている間ずっと集魚灯をつけるので、これにも大量の油がいる。イカ釣りは「油漬け」なのである。
油の価格が数年前に比べて2倍以上にも達している。その割りにはイカの市場価格は上昇していない。漁に出れば出るだけ損をする。免税措置や価格補填をしてくれというのが抗議行動の要求主旨だ。
漁業は基本的に自然相手だ。海流や気候の変動で豊漁となることがある。そうなれば価格が暴落、採算がとれなくなる。せっかく獲った魚を捨てるか、二束三文で売りさばかざるを得ない。農業でも同じだ。キャベツなどが出来過ぎて畑に捨てる光景を見ることがある。生産側で出荷調整して価格を維持する手段である。
今回のイカ釣りの一斉休漁は、新興国のエネルギー需要の増大と投機資金の動きが背景にある。つまり自然ではなく人為的な要因が元となっている。油の高騰で困っているのは、漁業や農業のみならず、全産業に及ぶ。イカ釣りだけを特別扱いすることはできない。
漁業は農業以上に保護されている。「漁業権」なるものを設定。漁獲は、特定のものだけに許された利権となっている。養魚場は別だが、魚は海で勝手に育つ。漁業者が、魚を育てるための努力は必要ない。自然の恵みなのだ。漁業者の原価は、操業に伴う経費だけだ。他の産業に比べると、本来こんな楽な商売はない。
儲かっているときには「黙り」を決め込む。かつては、数回の漁で「イカ御殿」を建てた時代もあった。都合が悪くなると騒ぎ立てるのが常だ。窮状を訴えるのは自由だが、この団体に特別の配慮をする必要はない。全産業的対応を考えなければならない。
先月、「チャンス到来」の項目でも触れたが、肝心なのは、代替エネルギーの開発促進と省エネの推進である。イカ釣りでいえば、集魚灯の光源を替えることだ。省電力のLED設置には、そこそこの設備投資が必要となる。この経費の一部負担や補助は許させる範囲だろう。「弱者」ぶった泣き言に、いちいち耳を傾けるのは不要だ。コトの本質の解決を優先すべきだ。
漁船は、動力に相当な量の重油を使う。車で言えば、高速道路をローギアで走るようなものだ。イカ釣りには集魚灯がいる。重油で発電機を回してこれに電気を供給する。漁をしている間ずっと集魚灯をつけるので、これにも大量の油がいる。イカ釣りは「油漬け」なのである。
油の価格が数年前に比べて2倍以上にも達している。その割りにはイカの市場価格は上昇していない。漁に出れば出るだけ損をする。免税措置や価格補填をしてくれというのが抗議行動の要求主旨だ。
漁業は基本的に自然相手だ。海流や気候の変動で豊漁となることがある。そうなれば価格が暴落、採算がとれなくなる。せっかく獲った魚を捨てるか、二束三文で売りさばかざるを得ない。農業でも同じだ。キャベツなどが出来過ぎて畑に捨てる光景を見ることがある。生産側で出荷調整して価格を維持する手段である。
今回のイカ釣りの一斉休漁は、新興国のエネルギー需要の増大と投機資金の動きが背景にある。つまり自然ではなく人為的な要因が元となっている。油の高騰で困っているのは、漁業や農業のみならず、全産業に及ぶ。イカ釣りだけを特別扱いすることはできない。
漁業は農業以上に保護されている。「漁業権」なるものを設定。漁獲は、特定のものだけに許された利権となっている。養魚場は別だが、魚は海で勝手に育つ。漁業者が、魚を育てるための努力は必要ない。自然の恵みなのだ。漁業者の原価は、操業に伴う経費だけだ。他の産業に比べると、本来こんな楽な商売はない。
儲かっているときには「黙り」を決め込む。かつては、数回の漁で「イカ御殿」を建てた時代もあった。都合が悪くなると騒ぎ立てるのが常だ。窮状を訴えるのは自由だが、この団体に特別の配慮をする必要はない。全産業的対応を考えなければならない。
先月、「チャンス到来」の項目でも触れたが、肝心なのは、代替エネルギーの開発促進と省エネの推進である。イカ釣りでいえば、集魚灯の光源を替えることだ。省電力のLED設置には、そこそこの設備投資が必要となる。この経費の一部負担や補助は許させる範囲だろう。「弱者」ぶった泣き言に、いちいち耳を傾けるのは不要だ。コトの本質の解決を優先すべきだ。
by everyoung
| 2008-06-23 11:57
| 言いたい放題
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