2008年 08月 02日
待ったなし |
福田康夫首相は、自民党執行部を刷新するとともに内閣改造を実施した。約1年後の衆院任期切れを控え、総選挙が射程に入って来た。新布陣は、これに備えるため挙党態勢で臨む首相の強い意思を示したものだ。
党人事の特徴は、もちろん麻生太郎氏の幹事長起用だ。麻生氏は、その血筋の良さや、政策についての平易な語り口などから国民的人気が高い。首相側としては選挙の「顔」としてこれを利用しない手はない。
政権争いは、政権があっての話だ。党自体がコケてしまえば元も子もない。総選挙では、自民党の票が減ることは避けられない。問題は、どの程度で済むかだ。減っても、過半数が維持できれば政権が逃げることはない。この際、首相に「恩」を売ることは、将来への布石が打てることになる。麻生氏にとって損な取引ではない。
改造内閣で注目されるのは、「増税派」の入閣だ。右代表は与謝野馨経済財政担当相だ。谷垣禎一国土交通相、伊吹文明財務相らも同様だ。財政の健全化のために増税は不可避である。最終的な狙いは消費税のアップだ。いずれこれが議論されることになる。念頭にはあっても、今持ち出せる状況にはない。それは与野党とも同じだ。
大事なのは、総選挙を前にした党利党略ではない。喫緊の課題は、国民生活を安定させることだ。そのためには景気を浮揚させなければならない。すでに発表された今第一四半期の企業業績を見ると、かなり危ない状況にある。その兆候は以前からあったが、政府はコメンテーターに徹し、手を拱いていただけだ。
日本の財政状況はかなり悪化しているが、米国とは比べ物にならないほど「健全」だ。対外純資産は前年末で250兆円を超え、世界一の債権国である。財政赤字の元となる国債も90数%が国内機関投資家が所有している。つまり国内での貸し借りであり、外に借金しているわけではない。 確かに財政再建は大きなテーマであるが、すぐに手を付けることはない。一時棚上げして、思い切った景気浮揚への予算配分を急ぐことだ。
景気悪化は、原油や商品相場の高騰など外部要因によるものが多い。この要因が剥落すれば、自動的に回復することはある程度予想される。それを座して待つわけにはいかない。景気対策で、積極的な手を打つためには、増税どころか減税論議まですべきだ。
悪循環を断ち切るには、切っ掛けをつくらなければならない。票欲しさに、一部漁業者に金をバラマクことではない。経済全体が回復すれば、支持率も自然に上がってくるものだ。新内閣で世論の流れを変えたければ、政策で勝負することが肝要だ。
党人事の特徴は、もちろん麻生太郎氏の幹事長起用だ。麻生氏は、その血筋の良さや、政策についての平易な語り口などから国民的人気が高い。首相側としては選挙の「顔」としてこれを利用しない手はない。
政権争いは、政権があっての話だ。党自体がコケてしまえば元も子もない。総選挙では、自民党の票が減ることは避けられない。問題は、どの程度で済むかだ。減っても、過半数が維持できれば政権が逃げることはない。この際、首相に「恩」を売ることは、将来への布石が打てることになる。麻生氏にとって損な取引ではない。
改造内閣で注目されるのは、「増税派」の入閣だ。右代表は与謝野馨経済財政担当相だ。谷垣禎一国土交通相、伊吹文明財務相らも同様だ。財政の健全化のために増税は不可避である。最終的な狙いは消費税のアップだ。いずれこれが議論されることになる。念頭にはあっても、今持ち出せる状況にはない。それは与野党とも同じだ。
大事なのは、総選挙を前にした党利党略ではない。喫緊の課題は、国民生活を安定させることだ。そのためには景気を浮揚させなければならない。すでに発表された今第一四半期の企業業績を見ると、かなり危ない状況にある。その兆候は以前からあったが、政府はコメンテーターに徹し、手を拱いていただけだ。
日本の財政状況はかなり悪化しているが、米国とは比べ物にならないほど「健全」だ。対外純資産は前年末で250兆円を超え、世界一の債権国である。財政赤字の元となる国債も90数%が国内機関投資家が所有している。つまり国内での貸し借りであり、外に借金しているわけではない。 確かに財政再建は大きなテーマであるが、すぐに手を付けることはない。一時棚上げして、思い切った景気浮揚への予算配分を急ぐことだ。
景気悪化は、原油や商品相場の高騰など外部要因によるものが多い。この要因が剥落すれば、自動的に回復することはある程度予想される。それを座して待つわけにはいかない。景気対策で、積極的な手を打つためには、増税どころか減税論議まですべきだ。
悪循環を断ち切るには、切っ掛けをつくらなければならない。票欲しさに、一部漁業者に金をバラマクことではない。経済全体が回復すれば、支持率も自然に上がってくるものだ。新内閣で世論の流れを変えたければ、政策で勝負することが肝要だ。

