2016年 04月 22日
世界一が目標 |
囲碁の井山裕太が7大タイトル独占の快挙を成した。6冠を達成した頃から時間の問題と見られていたが、一時4冠まで後退。その後盛り返してついに大記録を樹立した。残されていた一つが「十段」位だったが、先日、伊田篤史からの奪取に成功した。井山の独走を許したことは、他の棋士にとっては恥ずかしことだ。
「棋聖」「名人」「本因坊」「天元」「碁聖」「王座」「十段」位を、7大タイトルと呼んでいる。時間をずらして7大タイトルを全部獲得したら「グランドスラム」の称号が与えられる。井山はすでにこれは達成していた。過去「グランドスラム」の保持者は、井山以外では趙治勲と張栩の二人しかいない。
将棋の世界では、羽生善治が7冠を達成している。囲碁での7冠は井山が初めてとなる。井山は13年に6冠を獲得したが、これも史上初。最初に「名人」となったのは20歳4ヶ月で、これは史上最年少の記録。それ以外も山ほどの記録を打ち立てている。
一つでもタイトルを取るのは大変なことだ。プロ棋士は数多くいるが、一度も獲得できずに人生を終わる棋士がほとんどだ。タイトル保持者の挑戦者になるだけでも並大抵ではない。多くの予選やリーグ戦を勝ち上がらなければならないからだ。
井山は7大タイトルを全部同じ時期に保有することになった。今度は受けて立つ側になる。勝ち抜き戦で残って挑戦者になるよりは、勝ち上がって来る者だけを相手にすればよい。常に「強者」との対局となるが、ある意味では楽かも知れない。
石井邦生は井山の師だが、ビッグタイトルには縁がない。囲碁界の紳士で人格者である。ワガハイの好きな棋士の一人だ。井山の偉業を一番喜んでいるのは石井ではないかと推測する。石井は、井山をネット対局で仕込んだと言われている。井山の才能があってのことだが、石井も人を育てる能力に長けていたであろう。
「打ちたい所に打つ」のが井山の信条だ。一般に、上手には「しょうがないしょうがない」で打たされてしまうカースが多い。「打ちたい所」に打てるのは、相当の実力がある証左だ。「十段」位を獲得した後に井山は、「世界で一番強くなりたい」と語っていた。
日本で一番の評価を得てもあまり威張れない。昔と違って、中国や韓国に実力で水をあけられているのが現状だ。「ガラパゴス囲碁」と言われないようにするのが井山の今後の課題だ。井山の当面の「敵」は、中韓とコンピュータということだ。
(14年10月「単純なルール」など参照)
「棋聖」「名人」「本因坊」「天元」「碁聖」「王座」「十段」位を、7大タイトルと呼んでいる。時間をずらして7大タイトルを全部獲得したら「グランドスラム」の称号が与えられる。井山はすでにこれは達成していた。過去「グランドスラム」の保持者は、井山以外では趙治勲と張栩の二人しかいない。
将棋の世界では、羽生善治が7冠を達成している。囲碁での7冠は井山が初めてとなる。井山は13年に6冠を獲得したが、これも史上初。最初に「名人」となったのは20歳4ヶ月で、これは史上最年少の記録。それ以外も山ほどの記録を打ち立てている。
一つでもタイトルを取るのは大変なことだ。プロ棋士は数多くいるが、一度も獲得できずに人生を終わる棋士がほとんどだ。タイトル保持者の挑戦者になるだけでも並大抵ではない。多くの予選やリーグ戦を勝ち上がらなければならないからだ。
井山は7大タイトルを全部同じ時期に保有することになった。今度は受けて立つ側になる。勝ち抜き戦で残って挑戦者になるよりは、勝ち上がって来る者だけを相手にすればよい。常に「強者」との対局となるが、ある意味では楽かも知れない。
石井邦生は井山の師だが、ビッグタイトルには縁がない。囲碁界の紳士で人格者である。ワガハイの好きな棋士の一人だ。井山の偉業を一番喜んでいるのは石井ではないかと推測する。石井は、井山をネット対局で仕込んだと言われている。井山の才能があってのことだが、石井も人を育てる能力に長けていたであろう。
「打ちたい所に打つ」のが井山の信条だ。一般に、上手には「しょうがないしょうがない」で打たされてしまうカースが多い。「打ちたい所」に打てるのは、相当の実力がある証左だ。「十段」位を獲得した後に井山は、「世界で一番強くなりたい」と語っていた。
日本で一番の評価を得てもあまり威張れない。昔と違って、中国や韓国に実力で水をあけられているのが現状だ。「ガラパゴス囲碁」と言われないようにするのが井山の今後の課題だ。井山の当面の「敵」は、中韓とコンピュータということだ。
(14年10月「単純なルール」など参照)
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by everyoung
| 2016-04-22 10:16
| 言いたい放題
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