2008年 11月 06日
変化を期待 |
次期米大統領にバラク・オバマ上院議員が確定した。米国では二大政党化が定着しており、共和党と民主党が交互に政権を取る状況が続いている。いずれも政権担当能力があり、政策の軌道修正がうまく機能している。民主主義国家としては極めて健全な状態であろう。
オバマ氏は、民主党の大統領候補選でまずヒラリー・クリントン上院議員に勝つ必要があった。クリントン氏との闘いでは、イラク戦略がキーになった。クリントン氏が路線を翻意したのに対し、オバマ氏は主張に一貫性があった。これが国民の厭戦機運を刺激、勝因に繋がった。
大統領選で、オバマ氏に「神風」が吹いたのは、リーマン・ブラザーズの経営破綻であった。これを切っ掛けに金融危機が一気に深刻化。9月半ばの段階で支持率がオバマ氏有利に逆転した。何が幸いするかわからない。
かつてのリンカーンやルーズベルトも危機で名を成したと言われている。オバマ氏は、「一つのアメリカ」を標榜、「変化」の必要性を訴えた。これが共感を呼び、作戦は奏功した。注目されるのは経済政策である。中・低所得者層を中心とした減税方針を示しているほか、投機マネーへの規制強化などを打ち出している。バラマキ的色彩が強く、これにより短期間で経済の流れを変えることができるかどうかだ。
心配なこともある。オバマ氏は選挙人獲得数では圧倒的な強みを発揮した。半面、得票数では大きな差は出なかった。白人ではマケイン候補に投票した人が多く、「黒人大統領」に対する抵抗感が少なくなかったことを証明している。クリントン支持票のかなりの部分も、マケイン側に回ったと推測される。
外交はオバマ氏の弱点だ。国際舞台では無名で、実績もほとんどない。経験豊かなバイデン上院議員の副大統領登用は確定しているが、閣僚人事はこれからだ。日本と異なり、米国では、政権が交代すれば官僚組織も「ガラガラポン」となる。政策ブレーンの顔ぶれにより、新大統領の真価がまず問われることになろう。
オバマ氏は、民主党の大統領候補選でまずヒラリー・クリントン上院議員に勝つ必要があった。クリントン氏との闘いでは、イラク戦略がキーになった。クリントン氏が路線を翻意したのに対し、オバマ氏は主張に一貫性があった。これが国民の厭戦機運を刺激、勝因に繋がった。
大統領選で、オバマ氏に「神風」が吹いたのは、リーマン・ブラザーズの経営破綻であった。これを切っ掛けに金融危機が一気に深刻化。9月半ばの段階で支持率がオバマ氏有利に逆転した。何が幸いするかわからない。
かつてのリンカーンやルーズベルトも危機で名を成したと言われている。オバマ氏は、「一つのアメリカ」を標榜、「変化」の必要性を訴えた。これが共感を呼び、作戦は奏功した。注目されるのは経済政策である。中・低所得者層を中心とした減税方針を示しているほか、投機マネーへの規制強化などを打ち出している。バラマキ的色彩が強く、これにより短期間で経済の流れを変えることができるかどうかだ。
心配なこともある。オバマ氏は選挙人獲得数では圧倒的な強みを発揮した。半面、得票数では大きな差は出なかった。白人ではマケイン候補に投票した人が多く、「黒人大統領」に対する抵抗感が少なくなかったことを証明している。クリントン支持票のかなりの部分も、マケイン側に回ったと推測される。
外交はオバマ氏の弱点だ。国際舞台では無名で、実績もほとんどない。経験豊かなバイデン上院議員の副大統領登用は確定しているが、閣僚人事はこれからだ。日本と異なり、米国では、政権が交代すれば官僚組織も「ガラガラポン」となる。政策ブレーンの顔ぶれにより、新大統領の真価がまず問われることになろう。
by everyoung
| 2008-11-06 00:24
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