2009年 05月 14日
強制認証 |
世界経済の回復のカギは、アジア市場が握っていると言っても過言ではない。将来の成長力が大きいからだ。特に中国は人口が13億もいる。沿岸部だけを見ると、「先進国」のような顔をしているが、内陸部はほとんど手付かずの状況にある。今後、全国に開発の波が及べば消費の拡大は計り知れない。
すでにそれを狙って、多くの世界企業が中国に生産拠点を構築、成長に期待を寄せているのが現状だ。中国に関しては、コトあるごとに問題点を指摘してきた。最近の動向で特に気になるのは、技術情報の強制開示の義務付けだ。
先に麻生太郎首相が訪中した際にも、この問題がテーマの一つになった。中国は、ITセキュリティ製品に「強制認証制度」を導入するのをとりあえず1年延期。対象も政府調達に限定する譲歩を見せた。中国は、共産党の一党独裁国家であり、有力企業のほとんどは国営である。「1年延期措置」と併せて、「政府調達限定」も全く意味のないものであることは明確だ。
実施されれば、この認証を受けない限り中国国内での対象製品の販売ができなくなる。欧米の進出企業にとっては影響は甚大だ。開示する情報は、制御系のソースコードに関するものが多く、企業にとっては機密情報の類いだ。このようなバカな措置を導入している国は他にない。各国が、こぞって反対しているのは当然だ。
中国は2001年にWTO(世界貿易機関)に加盟しているが、海賊版は模倣版は後を断たない。中国の知的財産権の保護は極めて不十分である。違法コピーを野放しにしながら、機密情報の強制開示を迫ることは理不尽極まりない。ある統計では、中国のソフトウエアの違法コピーは90%にも上っている。
知的財産権については、特許権や著作権、商標権などがある。いずれも無形の財産権である。コンピュータのプログラムは、特許権で保護されるものと著作権に関わるものがある。アイデアは主に特許権、表現は著作権が絡んでいるものが多い。
昔、英仏が超音速機・コンコルドを開発。ほどなく、ソ連もそれを真似た飛行機を造った。余りにもにているので「コンコルドスキー」と呼ばれたことがある。最近では、上海モーターショーで日本や欧米車種に酷似した「中国車」が登場、話題となった。スペックの違いはあるものの、デザインなどは「モノマネ」の誹りを免れない車が見られた。
韓国も同様だが(08年10月「パクリ常習」参照)、中国も知的財産権についての民度は低い。モノを盗れば「ドロボー」になることは何人も承知しているが、アイデアや表現はそうではない。勝手にマネして「似て非なるモノ」をつくり、どんどん売りまくる。ライセンス料も不要で、安い製品ができる。単に無知なのか国民性なのかはわからない。
開示義務を中国が求めるなら、違法コピーを防ぐ担保措置を明確にしなければならない。中国はいずれ「大国」となるかもしれないが、今のままでは歪みが大きい。「モノマネ」を繰り返しているだけでは、新製品は生まれない。中国には未だ、世界に誇る「オリジナリティ」を備えた工業製品や技術がないのはそのためだ。
すでにそれを狙って、多くの世界企業が中国に生産拠点を構築、成長に期待を寄せているのが現状だ。中国に関しては、コトあるごとに問題点を指摘してきた。最近の動向で特に気になるのは、技術情報の強制開示の義務付けだ。
先に麻生太郎首相が訪中した際にも、この問題がテーマの一つになった。中国は、ITセキュリティ製品に「強制認証制度」を導入するのをとりあえず1年延期。対象も政府調達に限定する譲歩を見せた。中国は、共産党の一党独裁国家であり、有力企業のほとんどは国営である。「1年延期措置」と併せて、「政府調達限定」も全く意味のないものであることは明確だ。
実施されれば、この認証を受けない限り中国国内での対象製品の販売ができなくなる。欧米の進出企業にとっては影響は甚大だ。開示する情報は、制御系のソースコードに関するものが多く、企業にとっては機密情報の類いだ。このようなバカな措置を導入している国は他にない。各国が、こぞって反対しているのは当然だ。
中国は2001年にWTO(世界貿易機関)に加盟しているが、海賊版は模倣版は後を断たない。中国の知的財産権の保護は極めて不十分である。違法コピーを野放しにしながら、機密情報の強制開示を迫ることは理不尽極まりない。ある統計では、中国のソフトウエアの違法コピーは90%にも上っている。
知的財産権については、特許権や著作権、商標権などがある。いずれも無形の財産権である。コンピュータのプログラムは、特許権で保護されるものと著作権に関わるものがある。アイデアは主に特許権、表現は著作権が絡んでいるものが多い。
昔、英仏が超音速機・コンコルドを開発。ほどなく、ソ連もそれを真似た飛行機を造った。余りにもにているので「コンコルドスキー」と呼ばれたことがある。最近では、上海モーターショーで日本や欧米車種に酷似した「中国車」が登場、話題となった。スペックの違いはあるものの、デザインなどは「モノマネ」の誹りを免れない車が見られた。
韓国も同様だが(08年10月「パクリ常習」参照)、中国も知的財産権についての民度は低い。モノを盗れば「ドロボー」になることは何人も承知しているが、アイデアや表現はそうではない。勝手にマネして「似て非なるモノ」をつくり、どんどん売りまくる。ライセンス料も不要で、安い製品ができる。単に無知なのか国民性なのかはわからない。
開示義務を中国が求めるなら、違法コピーを防ぐ担保措置を明確にしなければならない。中国はいずれ「大国」となるかもしれないが、今のままでは歪みが大きい。「モノマネ」を繰り返しているだけでは、新製品は生まれない。中国には未だ、世界に誇る「オリジナリティ」を備えた工業製品や技術がないのはそのためだ。
by everyoung
| 2009-05-14 10:25
| 言いたい放題
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