2009年 09月 10日
端数政党 |
ゴタゴタしていたが、今夕漸く民主党、社民党、国民新党の連立合意が相成った。外交と安全保障を巡って社民党が譲らず、民主党の大幅譲歩で決着した。国会運営上仕方がないとしても、民主党は、厄介な「お荷物」を抱え込んだことになる。
3党の合意項目は、「政権合意書」と「政策合意書」の二本立てとなっている。当初の基本政策にいくつか追加されたが、注目されるのは最後までモメた米軍基地移転問題と日米地位協定の扱いだ。最終的に合意書には、「緊密で対等な日米関係をつくる。日米地位協定の改定を提起し、米軍再編や在日米軍のあり方も見直す方向で臨む」という表現となった。曖昧な所もあるが、民主党が社民党にかなり配慮した内容になっている。
参院の現状を見ると、民主党は国民新党、新党日本、無所属を統一会派を組んでいる。その勢力は118議席で、過半数の122議席には及ばない。社民党の5議席を加えてやっと過半数が確保できる。社民党がヘソを曲げれば、法案は否決される運命にある。
衆院では、今回の選挙で民主党は308議席を獲得した。単独で過半数をはるかに超えたが、三分の二(320議席)には達していない。自公政権のように、参院で否決されたら、衆院でひくり返すことはできないのだ。社民党や国民新党を連立に引き込まざるを得ないのはそのためだ。
外交・安全保障についての民主党の考え方は、共産党や社民党に比べ、自民党や公明党などとの距離の方がはるかに近い。ワガハイは以前から、この分野については超党派で臨むべきだとの考え方を示して来た。国家存亡にも関わる事項が多く、党利党略や国会運営の都合でコロコロ変わっては困るのだ。
超党派での議論は、各党全ての意見を平等に評価することではない。民主主義の世界で物事を決めるには、最終的には「数」だ。少数意見は参考にすべきだが、結論は多数によって決めざるを得ない。民主党は今回の選挙で圧倒的な議席を確保した。選挙制度の問題があるにせよ、決まったルールに基づいて出た結果については尊重しなければならない。社民党の獲得議席は7議席に過ぎない。民主党の端数にも満たない勢力である。国民新党についても同様だ。
次の政権として国民が民主党を選んだなら、民主党がその責任を果たすべきである。3党は、選挙中から基本政策について合意していたが、社民党や国民新党に期待して投票したわけではない。「端数政党」を事後に勝手に抱き込み、当初の政策を手直しすることは、国民の選択を裏切るものである。
3党は妥協の結果、政策協議の場として「基本政策閣僚委員会」なるものをつくることになった。政府部内に設置するようだが、これは閣僚会議とは別のものである。「国家戦略局」の役割と併せて、今後内部がかえって複雑化し、不協和音も出そうな気配だ。
3党の合意項目は、「政権合意書」と「政策合意書」の二本立てとなっている。当初の基本政策にいくつか追加されたが、注目されるのは最後までモメた米軍基地移転問題と日米地位協定の扱いだ。最終的に合意書には、「緊密で対等な日米関係をつくる。日米地位協定の改定を提起し、米軍再編や在日米軍のあり方も見直す方向で臨む」という表現となった。曖昧な所もあるが、民主党が社民党にかなり配慮した内容になっている。
参院の現状を見ると、民主党は国民新党、新党日本、無所属を統一会派を組んでいる。その勢力は118議席で、過半数の122議席には及ばない。社民党の5議席を加えてやっと過半数が確保できる。社民党がヘソを曲げれば、法案は否決される運命にある。
衆院では、今回の選挙で民主党は308議席を獲得した。単独で過半数をはるかに超えたが、三分の二(320議席)には達していない。自公政権のように、参院で否決されたら、衆院でひくり返すことはできないのだ。社民党や国民新党を連立に引き込まざるを得ないのはそのためだ。
外交・安全保障についての民主党の考え方は、共産党や社民党に比べ、自民党や公明党などとの距離の方がはるかに近い。ワガハイは以前から、この分野については超党派で臨むべきだとの考え方を示して来た。国家存亡にも関わる事項が多く、党利党略や国会運営の都合でコロコロ変わっては困るのだ。
超党派での議論は、各党全ての意見を平等に評価することではない。民主主義の世界で物事を決めるには、最終的には「数」だ。少数意見は参考にすべきだが、結論は多数によって決めざるを得ない。民主党は今回の選挙で圧倒的な議席を確保した。選挙制度の問題があるにせよ、決まったルールに基づいて出た結果については尊重しなければならない。社民党の獲得議席は7議席に過ぎない。民主党の端数にも満たない勢力である。国民新党についても同様だ。
次の政権として国民が民主党を選んだなら、民主党がその責任を果たすべきである。3党は、選挙中から基本政策について合意していたが、社民党や国民新党に期待して投票したわけではない。「端数政党」を事後に勝手に抱き込み、当初の政策を手直しすることは、国民の選択を裏切るものである。
3党は妥協の結果、政策協議の場として「基本政策閣僚委員会」なるものをつくることになった。政府部内に設置するようだが、これは閣僚会議とは別のものである。「国家戦略局」の役割と併せて、今後内部がかえって複雑化し、不協和音も出そうな気配だ。
by everyoung
| 2009-09-10 00:58
| 言いたい放題
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