2010年 01月 26日
混乱のタネ |
沖縄名護市の市長選挙で、米軍基地の辺野古移設反対派の候補が勝利した。社民党や国民新党をはじめ、民主党の反対派は喜んでいるが、始末の付け方がますます難しくなってきた。国内問題と違って、相手があるだけに、下手をすると日米関係にヒビが入ることにもなりそうだ。
米軍であろうが自衛隊であろうが、基地は側にない方がよい。住民にとってのメリットは、地元に落ちるカネぐらいなものだ。辺野古への移設も、始めから住民が賛成だったわけではない。長年かけた交渉や調整の結果の妥協の産物に過ぎない。
民主党など反対派が、「県外」や「海外」移設をけしかけたら、もともと賛成ではない地元が勢いずくのは決まっている。「反対」か「賛成」かを掲げて選挙すれば、結果は当然であろう。これだけ地元を掻き回しておいて鳩山由紀夫首相は、どういう結論を出すであろうか。
不思議なのは、民主党は市長選で反対派を支持しながら、地元応援に幹部は駆けつけていない。予想通り選挙に勝っても、反応はいま一つだ。平野博文官房長官は、選挙後「結果を斟酌する理由はない」と述べ、社民党や国民新党に「民意無視」と噛み付かれている。政府与党内には困惑の様相が見える。
選挙の反応は海外でも注目された。米国のウォールストリートジャーナル紙は「住民投票のようなもの」、ワシントンポスト紙は「町や村が国家安全保障を決めるものではない」との主旨を掲げ、論評した。民意は尊重しなければならないが、国全体の政策がこれによって振り回されるものではないことだ。
鳩山首相は、5月までに新しい移設先を決め、地元民の了解を取り、米国との調整を完了しなければならない。たった4ヶ月しかないのだ。今の段階で、具体的な候補地が絞り込まれているようには見受けられない。これから検討するとなると、常識的には不可能に近い。
民主党政権は、内部に端数政党の異分子を抱え、いったん決まった移籍先に別の期待を与えてしまった。正に寝た子を起してしまったのだ。いまさら「ゼロベース」で検討といっても、そう簡単に反対派が「はい、そうですか」ということにはならないだろう。
この問題に限らず、民主党は混乱のタネをあちこちに撒き散らしている。政権を取ってから、問題が拡散するだけで収束する方向にない。鳩山首相の「八方美人」的性格や指導力のなさを今さら言うまでもないが、そもそも出発点がおかしいからだ。ここまで来たら、トップのクビをすげ替えるしかないかもしれない。
米軍であろうが自衛隊であろうが、基地は側にない方がよい。住民にとってのメリットは、地元に落ちるカネぐらいなものだ。辺野古への移設も、始めから住民が賛成だったわけではない。長年かけた交渉や調整の結果の妥協の産物に過ぎない。
民主党など反対派が、「県外」や「海外」移設をけしかけたら、もともと賛成ではない地元が勢いずくのは決まっている。「反対」か「賛成」かを掲げて選挙すれば、結果は当然であろう。これだけ地元を掻き回しておいて鳩山由紀夫首相は、どういう結論を出すであろうか。
不思議なのは、民主党は市長選で反対派を支持しながら、地元応援に幹部は駆けつけていない。予想通り選挙に勝っても、反応はいま一つだ。平野博文官房長官は、選挙後「結果を斟酌する理由はない」と述べ、社民党や国民新党に「民意無視」と噛み付かれている。政府与党内には困惑の様相が見える。
選挙の反応は海外でも注目された。米国のウォールストリートジャーナル紙は「住民投票のようなもの」、ワシントンポスト紙は「町や村が国家安全保障を決めるものではない」との主旨を掲げ、論評した。民意は尊重しなければならないが、国全体の政策がこれによって振り回されるものではないことだ。
鳩山首相は、5月までに新しい移設先を決め、地元民の了解を取り、米国との調整を完了しなければならない。たった4ヶ月しかないのだ。今の段階で、具体的な候補地が絞り込まれているようには見受けられない。これから検討するとなると、常識的には不可能に近い。
民主党政権は、内部に端数政党の異分子を抱え、いったん決まった移籍先に別の期待を与えてしまった。正に寝た子を起してしまったのだ。いまさら「ゼロベース」で検討といっても、そう簡単に反対派が「はい、そうですか」ということにはならないだろう。
この問題に限らず、民主党は混乱のタネをあちこちに撒き散らしている。政権を取ってから、問題が拡散するだけで収束する方向にない。鳩山首相の「八方美人」的性格や指導力のなさを今さら言うまでもないが、そもそも出発点がおかしいからだ。ここまで来たら、トップのクビをすげ替えるしかないかもしれない。
by everyoung
| 2010-01-26 21:08
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