2010年 12月 25日
月光経済 |
正月を日本で過ごすため中国から一時帰国した知人によると、中国では「月光族」と称する若者が増えている。貯金もしないで、月給を全部使い果たす人のことで、一人暮らしの20代が大半だ。中国の旺盛な消費の牽引役となっている。
「月光族」は、一人っ子世代で、大学出のインテリが多い。平均的サラリーマンに比べると高給取りの部類だ。貯金できないほど生活が苦しいわけではない。車や住宅、家電など手当たり次第に耐久財に手を出し、稼いだカネは全部消費してしまう。
一人っ子というのは、親がわがままに育てる傾向がある。親も一人っ子同士の結婚で、その子も一人だ。子にとっては、兄弟もいないし、従兄弟もいないことになる。「月光族」はこうした環境から生まれたようだ。貯金はゼロでも、カネがなくなれば親に援助を求めればよい。親は、「一人っ子かわいや」で、頼まれれば面倒をみることになる。子は、手元にカネがなくてもちっとも困らないのだ。
日本人は貯蓄好きだと言われているが、統計を見ると必ずしもそうではない。日本の可処分所得に占める家計貯蓄率は、このところ急減。ことしの見通しでは2、6%で、先進国では最低の水準にある。一時は20%近い水準にあった。半面、家計資産に占める現・預金は50%と高く、リスク資産の割合は20%程度だ。米国などとは逆の傾向にある。
中国の貯蓄率は25%前後と、ずば抜けて高い。これにはいくつかの説がある。社会保障制度が未熟であり、政情不安が付きまとうこと。消費経済に慣れていないこと、などが挙げられている。それ以上に重要なのは、貧富の差だ。少数のカネ持ちは、消費に回す金額も大きいが、貯蓄額も桁違いだ。これが、全体の統計データ押上に影響している。
高い成長率の背景には、消費拡大がある。「月光族」が、中国の消費構造にどのような影響を与えているのかは分析できていない。日本から見ると「月光族」はうらやましい存在だ。日本の貯蓄率低下の原因はデフレにある。貯金するほどの余裕がだんだんなくなっているからだ。政府が小ゼニを配って、貧乏人の消費を刺激しようとしても無駄だ。カネ持ちが、どんどんカネを使えるようになる政策を考えることが必要だ。
「月光族」は、一人っ子世代で、大学出のインテリが多い。平均的サラリーマンに比べると高給取りの部類だ。貯金できないほど生活が苦しいわけではない。車や住宅、家電など手当たり次第に耐久財に手を出し、稼いだカネは全部消費してしまう。
一人っ子というのは、親がわがままに育てる傾向がある。親も一人っ子同士の結婚で、その子も一人だ。子にとっては、兄弟もいないし、従兄弟もいないことになる。「月光族」はこうした環境から生まれたようだ。貯金はゼロでも、カネがなくなれば親に援助を求めればよい。親は、「一人っ子かわいや」で、頼まれれば面倒をみることになる。子は、手元にカネがなくてもちっとも困らないのだ。
日本人は貯蓄好きだと言われているが、統計を見ると必ずしもそうではない。日本の可処分所得に占める家計貯蓄率は、このところ急減。ことしの見通しでは2、6%で、先進国では最低の水準にある。一時は20%近い水準にあった。半面、家計資産に占める現・預金は50%と高く、リスク資産の割合は20%程度だ。米国などとは逆の傾向にある。
中国の貯蓄率は25%前後と、ずば抜けて高い。これにはいくつかの説がある。社会保障制度が未熟であり、政情不安が付きまとうこと。消費経済に慣れていないこと、などが挙げられている。それ以上に重要なのは、貧富の差だ。少数のカネ持ちは、消費に回す金額も大きいが、貯蓄額も桁違いだ。これが、全体の統計データ押上に影響している。
高い成長率の背景には、消費拡大がある。「月光族」が、中国の消費構造にどのような影響を与えているのかは分析できていない。日本から見ると「月光族」はうらやましい存在だ。日本の貯蓄率低下の原因はデフレにある。貯金するほどの余裕がだんだんなくなっているからだ。政府が小ゼニを配って、貧乏人の消費を刺激しようとしても無駄だ。カネ持ちが、どんどんカネを使えるようになる政策を考えることが必要だ。
by everyoung
| 2010-12-25 22:18
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