2011年 05月 01日
代替技術 |
「だから言ったじゃないの」。このところ原発廃止組の鼻息が荒い。福島原発の事故を受けて、「左巻き」勢力や、一部の市民グループなどが、鬼の首でも取ったように反対論を展開している。何を考え、どう行動しようが自由であるが、それなりの説得力がなければ意味がない。
原発を否定しても、電気がなければ生活ができない。そのためには、別の方法で電力供給を考えなければならない。別の方法とは何かとなると、原発反対論者の答えは曖昧だ。一口に「自然エネルギー」だと言うが、現状では、原子力に代わる安定的で経済的な発電方式にはなり得ていない。反対を唱えるのは結構だが、その具体的受け皿が用意されていないと空理空論に終わるだけだ。
大震災前までは、原子力が「クリーンエネルギー」の切り札として、一時もてはやされた。政府は、低炭素化社会を目指し、1990年/2020年比で25%のCO2削減目標を決め、国際公約までした。これを受け、民主党は2030年までに原発依存度を現在の3割から5割に引き上げる方針を示した。今回の原発事故で、いずれの目標も怪しくなって来た。
ワガハイは原発の存続を否定する者ではない。その前提は、安全面が十分に保証され、管理できることだ。原発と暫くは共存しながら、画期的な代替エネルギーや新エネルギーの開発を待つしかない。最近の世論調査でも、過半数が原発依存を肯定している。先の統一地方選の結果を見ても、原発保有の北海道、福井県、島根県、佐賀県で、いずれも支持派の知事が勝利した。原発に代わるべき「解」が即、見付からないからだ。
これまでも何度か指摘して来たが、ワガハイは原発は相対的に安全だという認識を持っている。その根拠は、過去においてほとんど犠牲者を出していないことだ。航空機、自動車、鉄道、船舶に比べ、事故率は圧倒的に少ない。原発危険説の背景には、長期に渡る放射線障害があるが、広島、長崎原爆の分析データなどでは、がん発生率は0.5%上昇するだけだ。日本人の3人に1人は、がんで死ぬ。その3割がたばこが原因だ。放射線に比べ、たばこの方がはるかに危険であることを示している。
仮に原発を止め化石燃料を使えば、温暖化が加速。地球全体に大きな影響を及ぼすことになる。化石燃料は、原発とは異なる問題点を多く抱えており、代替エネルギーとしては相応しくはない。化石燃料に代わる画期的な技術開発がなければ「解」は見えない。
NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)が30年以上、毎年2000億円もつぎ込んで開発を急いでいるが、ゴールはほど遠い。いずれ、想像もしなかった技術が生まれるかも知れない。今回の原発事故をチャンスとして捉え、新技術の開発を目指して官民で大掛かりな投資をすべきである。日本が生きる道はそれしかない(07年4月「本命は水素」、09年9月「目標の意味」など参照)。
原発を否定しても、電気がなければ生活ができない。そのためには、別の方法で電力供給を考えなければならない。別の方法とは何かとなると、原発反対論者の答えは曖昧だ。一口に「自然エネルギー」だと言うが、現状では、原子力に代わる安定的で経済的な発電方式にはなり得ていない。反対を唱えるのは結構だが、その具体的受け皿が用意されていないと空理空論に終わるだけだ。
大震災前までは、原子力が「クリーンエネルギー」の切り札として、一時もてはやされた。政府は、低炭素化社会を目指し、1990年/2020年比で25%のCO2削減目標を決め、国際公約までした。これを受け、民主党は2030年までに原発依存度を現在の3割から5割に引き上げる方針を示した。今回の原発事故で、いずれの目標も怪しくなって来た。
ワガハイは原発の存続を否定する者ではない。その前提は、安全面が十分に保証され、管理できることだ。原発と暫くは共存しながら、画期的な代替エネルギーや新エネルギーの開発を待つしかない。最近の世論調査でも、過半数が原発依存を肯定している。先の統一地方選の結果を見ても、原発保有の北海道、福井県、島根県、佐賀県で、いずれも支持派の知事が勝利した。原発に代わるべき「解」が即、見付からないからだ。
これまでも何度か指摘して来たが、ワガハイは原発は相対的に安全だという認識を持っている。その根拠は、過去においてほとんど犠牲者を出していないことだ。航空機、自動車、鉄道、船舶に比べ、事故率は圧倒的に少ない。原発危険説の背景には、長期に渡る放射線障害があるが、広島、長崎原爆の分析データなどでは、がん発生率は0.5%上昇するだけだ。日本人の3人に1人は、がんで死ぬ。その3割がたばこが原因だ。放射線に比べ、たばこの方がはるかに危険であることを示している。
仮に原発を止め化石燃料を使えば、温暖化が加速。地球全体に大きな影響を及ぼすことになる。化石燃料は、原発とは異なる問題点を多く抱えており、代替エネルギーとしては相応しくはない。化石燃料に代わる画期的な技術開発がなければ「解」は見えない。
NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)が30年以上、毎年2000億円もつぎ込んで開発を急いでいるが、ゴールはほど遠い。いずれ、想像もしなかった技術が生まれるかも知れない。今回の原発事故をチャンスとして捉え、新技術の開発を目指して官民で大掛かりな投資をすべきである。日本が生きる道はそれしかない(07年4月「本命は水素」、09年9月「目標の意味」など参照)。
by everyoung
| 2011-05-01 21:20
| 言いたい放題
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