2011年 06月 26日
喜んでいいか |
ユネスコの世界遺産に、小笠原と平泉が登録されることになった。現地は歓迎一色だが、いきなり「世界ブランド」になり、各地から観光客がドッと押し寄せることになりそうだ。山間僻地の開発や発展に繋がる可能性はあるが、一方で自然破壊や環境汚染が進み、いいことばかりではない。
世界遺産条約は、1972年のユネスコ総会で成立。日本は1992年に批准した。日本は遺産基金に対し、多額の分担金を拠出している。現在では、ヨーロッパ中心に900以上が登録され、日本は今回の決定で、文化遺産が12、自然遺産が4となった。
登録されると、景観や環境保全が義務づけられるほか、管理にも制限が掛かり、勝手に遺産を扱うことはできない。一方で観光地化して、周辺に旅館や土産物屋が立ち並ぶ。商業主義に汚染されることは避けられない。日本人は何かで知名度が上がると、われもわれもと押し掛ける習性がある。
過去に何度か訪れた白川郷や五箇山は、登録前と後では様変わりした。嘆いて帰って来る人も多い。知床半島も、登録後は自然破壊や観光客のモラル低下で、地元は後悔しているとの話も聞く。昔、ここを旅したことがあるが、当時の印象とはかなり違ったものに変容したようだ。
ワガハイの印象では、観光客が増えた割には、現地に落とすカネはそれほどではない。慌ただしく見物し、糞尿だけを残していく。文化遺産そのものが、これによって傷つくようなことはないが、自然遺産の方は問題だ。
小笠原には行ったことがない。娘はダイビングに何度か訪れている。話を聞くたびに魅力を感じる。もともとは、日米の捕鯨拠点として利用された島で、日米民間外交の原点のような歴史がある。ここには固有の動植物が多い。今後、観光客が増えると外来種が持ち込まれる可能性がある。いつか固有の種は、絶滅の危機に直面することになるかも知れない。
地元では、ガイドの育成を強化して環境保全に努める模様だが、限界があるだろう。最強の防護手段は便利にしないことだ。現在、小笠原に行くには船しかない。25時間も掛かる。いったん海が荒れれば、1週間次も次の便がないこともある。恐らく地元は誘致策として何らかの交通手段の改善を検討するだろうが、止めた方がよい(07年8月「環境保護」、09年4月「対米ロ外交」など参照)
世界遺産条約は、1972年のユネスコ総会で成立。日本は1992年に批准した。日本は遺産基金に対し、多額の分担金を拠出している。現在では、ヨーロッパ中心に900以上が登録され、日本は今回の決定で、文化遺産が12、自然遺産が4となった。
登録されると、景観や環境保全が義務づけられるほか、管理にも制限が掛かり、勝手に遺産を扱うことはできない。一方で観光地化して、周辺に旅館や土産物屋が立ち並ぶ。商業主義に汚染されることは避けられない。日本人は何かで知名度が上がると、われもわれもと押し掛ける習性がある。
過去に何度か訪れた白川郷や五箇山は、登録前と後では様変わりした。嘆いて帰って来る人も多い。知床半島も、登録後は自然破壊や観光客のモラル低下で、地元は後悔しているとの話も聞く。昔、ここを旅したことがあるが、当時の印象とはかなり違ったものに変容したようだ。
ワガハイの印象では、観光客が増えた割には、現地に落とすカネはそれほどではない。慌ただしく見物し、糞尿だけを残していく。文化遺産そのものが、これによって傷つくようなことはないが、自然遺産の方は問題だ。
小笠原には行ったことがない。娘はダイビングに何度か訪れている。話を聞くたびに魅力を感じる。もともとは、日米の捕鯨拠点として利用された島で、日米民間外交の原点のような歴史がある。ここには固有の動植物が多い。今後、観光客が増えると外来種が持ち込まれる可能性がある。いつか固有の種は、絶滅の危機に直面することになるかも知れない。
地元では、ガイドの育成を強化して環境保全に努める模様だが、限界があるだろう。最強の防護手段は便利にしないことだ。現在、小笠原に行くには船しかない。25時間も掛かる。いったん海が荒れれば、1週間次も次の便がないこともある。恐らく地元は誘致策として何らかの交通手段の改善を検討するだろうが、止めた方がよい(07年8月「環境保護」、09年4月「対米ロ外交」など参照)
by everyoung
| 2011-06-26 21:01
| 言いたい放題
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