2011年 08月 07日
「外人」依存体質 |
ひと様が楽しんでいるのに、敢えていちゃもんをつける筋合いはないが、高校野球の甲子園大会が始まると、一言文句を付けたくなるのがワガハイの性分だ。このところ、何でもかんでも東日本大震災に絡める傾向があるが、甲子園大会もそうだ。
被災地の岩手県からは花巻東高校、宮城県からは古川工業高校、福島県からは聖光学院が、それぞれ代表で出場している。マスコミは、不自由な環境で頑張って勝ち抜いたチームを「美談」に仕立て、一生懸命に声援を送っている。そのこと自体は、別に悪いことではない。
ワガハイは、過去何度か高校野球のあり方に苦言を呈したことがある(09年8月「地元代表」など参照)。最も気に食わないのは、どこそこの代表として出場しているが、高校が存在する場所だけが「地元」であり、選手のほとんどが「外人部隊」で編成されている学校が多いことだ。
東北被害3県のうち、花巻東は私立だが選手の補強は他県からせず、全員が地元の選手である。私立高校としては異例だ。古川工業は公立であるため、選手はやはり地元出身者が占めている。問題は、聖光学院のようなケースだ。ベンチ入り20人のうち、出身中学が福島県なのは半分に過ぎない。
甲子園大会は、NHKが全ての試合をテレビなどで放映。夏の大会は朝日新聞が後援している。両社に限らず、メディアは大きな紙面や時間を割いて報道する。代表高ともなれば、いきなり「全国ブランド」になり、就職や進学率に大きな影響を与える。
そのために私立高校では、優秀な野球部員を全国からかき集め、甲子園を目指すところが多い。球児には何の責任もないが、高校側から見れば、野球選手は「広告塔」であり、「宣伝部員」である。彼らの活躍は、高校の名声を高めるのに大いに役立つ。
甲子園常連組で、「外人」依存度が高いのは、大学系列高に加え、香川の尽誠学園、高知の明徳義塾、青森の青森山田、光星学院、宮城の東北、島根の江の川など挙げたら切りがないほどある。中には、地元出身者が誰もいない代表高もあるほどだ。
こうした傾向が強まったのは、かなり前だ。ワガハイは鳥取県出身者だが、鳥取代表になるには4つ勝てばよい。今住んでいる千葉では8つ勝たなければならない。千葉で野球やるより、鳥取に行ってやる方が甲子園出場の可能性が高くなる。
これに目を付けたのが、鳥取で言えば、倉吉北。隣の島根では江の川だ。大阪や兵庫辺りから選手を調達して甲子園を目指すのだ。郷里の名誉のために言っておくが、競争率が低いからといって野球のレベルは低くはない。
鳥取出身者でプロ野球で活躍した選手は何人もいる。ワガハイの出身高校(公立)は、旧制中学時代から数えると、甲子園に春夏合わせると21回出場。そのうち、ベスト8が6回、ベスト4が2回、準優勝が1回だ。そこそこの成績を残している。
田舎には、私立の「野球学校」は以前はなかった。ほとんどが公立高校で、甲子園代表もそうであった。「野球学校」が進出しても必ずしも、代表になれるわけではない。事実、ことしは公立の鳥取商業が勝ち取った。地元出身者のいない高校が代表になった場合、応援するのは直接の関係者だけで、地元民は白けるだけだ。
被災地の岩手県からは花巻東高校、宮城県からは古川工業高校、福島県からは聖光学院が、それぞれ代表で出場している。マスコミは、不自由な環境で頑張って勝ち抜いたチームを「美談」に仕立て、一生懸命に声援を送っている。そのこと自体は、別に悪いことではない。
ワガハイは、過去何度か高校野球のあり方に苦言を呈したことがある(09年8月「地元代表」など参照)。最も気に食わないのは、どこそこの代表として出場しているが、高校が存在する場所だけが「地元」であり、選手のほとんどが「外人部隊」で編成されている学校が多いことだ。
東北被害3県のうち、花巻東は私立だが選手の補強は他県からせず、全員が地元の選手である。私立高校としては異例だ。古川工業は公立であるため、選手はやはり地元出身者が占めている。問題は、聖光学院のようなケースだ。ベンチ入り20人のうち、出身中学が福島県なのは半分に過ぎない。
甲子園大会は、NHKが全ての試合をテレビなどで放映。夏の大会は朝日新聞が後援している。両社に限らず、メディアは大きな紙面や時間を割いて報道する。代表高ともなれば、いきなり「全国ブランド」になり、就職や進学率に大きな影響を与える。
そのために私立高校では、優秀な野球部員を全国からかき集め、甲子園を目指すところが多い。球児には何の責任もないが、高校側から見れば、野球選手は「広告塔」であり、「宣伝部員」である。彼らの活躍は、高校の名声を高めるのに大いに役立つ。
甲子園常連組で、「外人」依存度が高いのは、大学系列高に加え、香川の尽誠学園、高知の明徳義塾、青森の青森山田、光星学院、宮城の東北、島根の江の川など挙げたら切りがないほどある。中には、地元出身者が誰もいない代表高もあるほどだ。
こうした傾向が強まったのは、かなり前だ。ワガハイは鳥取県出身者だが、鳥取代表になるには4つ勝てばよい。今住んでいる千葉では8つ勝たなければならない。千葉で野球やるより、鳥取に行ってやる方が甲子園出場の可能性が高くなる。
これに目を付けたのが、鳥取で言えば、倉吉北。隣の島根では江の川だ。大阪や兵庫辺りから選手を調達して甲子園を目指すのだ。郷里の名誉のために言っておくが、競争率が低いからといって野球のレベルは低くはない。
鳥取出身者でプロ野球で活躍した選手は何人もいる。ワガハイの出身高校(公立)は、旧制中学時代から数えると、甲子園に春夏合わせると21回出場。そのうち、ベスト8が6回、ベスト4が2回、準優勝が1回だ。そこそこの成績を残している。
田舎には、私立の「野球学校」は以前はなかった。ほとんどが公立高校で、甲子園代表もそうであった。「野球学校」が進出しても必ずしも、代表になれるわけではない。事実、ことしは公立の鳥取商業が勝ち取った。地元出身者のいない高校が代表になった場合、応援するのは直接の関係者だけで、地元民は白けるだけだ。
by everyoung
| 2011-08-07 21:48
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