2011年 09月 09日
理念は適切か |
野田佳彦新政権下での政府税調が動き出した。当面の焦点は、大震災復興債の償還財源をどうするかだ。予想通り「増税派」と「反増税派」で足並みが乱れそうな気配だ。増税を歓迎する人はいない。タダでさえ痛税感が強いのに、期間限定的とはいえ、負担増を強いられるのは愉快ではない。
日本を取り巻く環境は厳しい。財政再建と社会保障、景気回復という大きなテーマに、復興が重なって来た。いずれもカネが絡む問題だけに、国民的合意を引き出すのは相当困難だ。税外収入や特別会計を掻き回しても、出て来るカネには限界がある。
民主党の子ども手当のように、政策には一度始めたら止めにくいものが多い。普通の政策では、恒久財源の手当の裏付けがなければ、「絵に描いたモチ」だ。民主党は、当てのない財源を夢見て、バラマキ政策を打ち出した。忽ち綻びが出て来たのは周知の事実だ。復興は一過性である。通常は、その財源を即税に依存する性格のものではない。
政府は復興債を発行して資金手当する。これは理に叶っているが、いずれ償還しなければならない。償還財源を所得税や法人税を一定期間増税して充てようというが政府の構想だ。野田首相は、「今生きている人が負担を分ち合うのが復興の理念だ」としている。子孫にまで負担を引き延ばさないという考えだ。
聞こえは良いが、本音はそうではない。復興財源を早期の増税で賄い、それにメドがついたら、本格増税に臨みたいという下心が見え見えだ。社会保障改革と消費税の引き上げが待ったなしで控えている。復興の財源確保と消費税の増税は、なるべく時期が重ならない方が、政治的にはやり易い。
一定期間であっても、増税が個人や法人に与える影響は大だ。デフレ下での増税は、景気回復の足を引っ張り、さらなる低迷が続く可能性がある。個人消費は、引き続き低調に推移。企業も、エネルギー問題や円高もあって日本脱出に拍車を掛けるかもしれない。
復興債を発行して資金を賄うのは結構だが、超長期債にするか、中短期であってもローリングを繰り返し、償還期限を延ばすことを考えた方がよい。確かに子孫への付け回しに繋がるが、今の情勢での増税は反対である。景気対策とデフレ脱却を優先すべきだ。償還を延ばすことで時間稼ぎができる。その間に経済情勢も好転する可能性がある。現状での増税は、病み上がりのフラフラ状態に強制労働の追い打ちを掛けるようなものだ。それを避けるのが、本当は子孫のためになるのだ。
日本を取り巻く環境は厳しい。財政再建と社会保障、景気回復という大きなテーマに、復興が重なって来た。いずれもカネが絡む問題だけに、国民的合意を引き出すのは相当困難だ。税外収入や特別会計を掻き回しても、出て来るカネには限界がある。
民主党の子ども手当のように、政策には一度始めたら止めにくいものが多い。普通の政策では、恒久財源の手当の裏付けがなければ、「絵に描いたモチ」だ。民主党は、当てのない財源を夢見て、バラマキ政策を打ち出した。忽ち綻びが出て来たのは周知の事実だ。復興は一過性である。通常は、その財源を即税に依存する性格のものではない。
政府は復興債を発行して資金手当する。これは理に叶っているが、いずれ償還しなければならない。償還財源を所得税や法人税を一定期間増税して充てようというが政府の構想だ。野田首相は、「今生きている人が負担を分ち合うのが復興の理念だ」としている。子孫にまで負担を引き延ばさないという考えだ。
聞こえは良いが、本音はそうではない。復興財源を早期の増税で賄い、それにメドがついたら、本格増税に臨みたいという下心が見え見えだ。社会保障改革と消費税の引き上げが待ったなしで控えている。復興の財源確保と消費税の増税は、なるべく時期が重ならない方が、政治的にはやり易い。
一定期間であっても、増税が個人や法人に与える影響は大だ。デフレ下での増税は、景気回復の足を引っ張り、さらなる低迷が続く可能性がある。個人消費は、引き続き低調に推移。企業も、エネルギー問題や円高もあって日本脱出に拍車を掛けるかもしれない。
復興債を発行して資金を賄うのは結構だが、超長期債にするか、中短期であってもローリングを繰り返し、償還期限を延ばすことを考えた方がよい。確かに子孫への付け回しに繋がるが、今の情勢での増税は反対である。景気対策とデフレ脱却を優先すべきだ。償還を延ばすことで時間稼ぎができる。その間に経済情勢も好転する可能性がある。現状での増税は、病み上がりのフラフラ状態に強制労働の追い打ちを掛けるようなものだ。それを避けるのが、本当は子孫のためになるのだ。
by everyoung
| 2011-09-09 20:31
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