2012年 12月 03日
手抜きするな |
中央高速道路で起きた笹子トンネル内での崩落事故には驚いた。ひとつ間違えば、ワガハイだって犠牲者になっていたかも知れない。このトンネルは、年に数回は利用する。トンネルからぶら下がっている天井板があったとは気がつかなかった。
通常、トンネルを通過中に天井が落ちてくるなんて想像していない。心配なのは火災や事故だ。途中で閉じ込められてしまうとどうなるか不安になる。笹子トンネルは長さが4、7キロもある。所々に非常口があるので、何かあればここから逃げればよいと考えていたが、あまり役に立たなかったようだ。
笹子峠の下には、高速道路だけでなくJR中央線や国道20号線が貫通している。東京側からだと、このトンネルを抜けると甲府盆地で、山梨県に入った実感が湧く。バイクは、高速道路が込んでいても車間を抜けていくので、それほど問題ではない。車だと、込めば高速料を損した気分になる。頭に来て、下道を利用する場合もある。
以前は、休祭日の上りが笹子トンネルから小仏トンネルにかけてよく込んだ。笹子の手前で、車線規制して混雑を緩和する措置を講じていた時代もあった。最近では、拡幅工事も完成して規制は解除されている。手前で交通量を制限するのは、トンネル内での渋滞を避けるためだ。昔、日本坂トンネルで大掛かりな玉突き事故が発生したことがあったが、その学習効果だったと推定される。
報道によると、今回の事故原因となった天井板を付けている高速道路は全国で47本もあるそうだ。そもそもコンクリートを使った重量のある天井板が、なぜ必要なのか今ひとつはっきりしない。換気や点検のためとされているようだが、ボルトで固定する方式では、不安定でいつ落ちて来るか危なくてしょうがない。
笹子トンネルは1977年営業開始で、相当の年月を経ている。その間一回も崩落していないし、天井板を固定しているボルトも交換したことがない。もちろん定期の点検はしているが、目視のみだったようだ。見た目だけで安全を判断するのはお粗末過ぎる。
打音による点検やコンクリートの非破壊試験なども実施していない。年月が経てば、老朽化するのは当たり前だ。かなり念入りに検査しないと不具合を見付けるのは困難だ。今回の例に限らず、高度成長期に建設したインフラは多数ある。そのほとんどが老朽化しているのが現状だ。
政治家はインフラを造るのには一生懸命になる。票に繋がるからだ。いったん造ってしまえば関心がなくなる。メンテナンスだけでは票にならないからだ。たまたま東日本大震災があり、自然災害全体についての防災対策の必要性が叫ばれている。
自民党は、「国土強靭化基本法」の制定を検討している。インフラ整備に200兆円の投資をする予定だ。公共事業については一般に「バラマキ」とか「経済効果が薄い」などの批判があるが、日本のインフラは脆弱である。笹子トンネルの事故で9人もの犠牲者が出たことは気の毒だが、老朽化対策に弾みを付けるいい教訓を与えたと言えよう。
通常、トンネルを通過中に天井が落ちてくるなんて想像していない。心配なのは火災や事故だ。途中で閉じ込められてしまうとどうなるか不安になる。笹子トンネルは長さが4、7キロもある。所々に非常口があるので、何かあればここから逃げればよいと考えていたが、あまり役に立たなかったようだ。
笹子峠の下には、高速道路だけでなくJR中央線や国道20号線が貫通している。東京側からだと、このトンネルを抜けると甲府盆地で、山梨県に入った実感が湧く。バイクは、高速道路が込んでいても車間を抜けていくので、それほど問題ではない。車だと、込めば高速料を損した気分になる。頭に来て、下道を利用する場合もある。
以前は、休祭日の上りが笹子トンネルから小仏トンネルにかけてよく込んだ。笹子の手前で、車線規制して混雑を緩和する措置を講じていた時代もあった。最近では、拡幅工事も完成して規制は解除されている。手前で交通量を制限するのは、トンネル内での渋滞を避けるためだ。昔、日本坂トンネルで大掛かりな玉突き事故が発生したことがあったが、その学習効果だったと推定される。
報道によると、今回の事故原因となった天井板を付けている高速道路は全国で47本もあるそうだ。そもそもコンクリートを使った重量のある天井板が、なぜ必要なのか今ひとつはっきりしない。換気や点検のためとされているようだが、ボルトで固定する方式では、不安定でいつ落ちて来るか危なくてしょうがない。
笹子トンネルは1977年営業開始で、相当の年月を経ている。その間一回も崩落していないし、天井板を固定しているボルトも交換したことがない。もちろん定期の点検はしているが、目視のみだったようだ。見た目だけで安全を判断するのはお粗末過ぎる。
打音による点検やコンクリートの非破壊試験なども実施していない。年月が経てば、老朽化するのは当たり前だ。かなり念入りに検査しないと不具合を見付けるのは困難だ。今回の例に限らず、高度成長期に建設したインフラは多数ある。そのほとんどが老朽化しているのが現状だ。
政治家はインフラを造るのには一生懸命になる。票に繋がるからだ。いったん造ってしまえば関心がなくなる。メンテナンスだけでは票にならないからだ。たまたま東日本大震災があり、自然災害全体についての防災対策の必要性が叫ばれている。
自民党は、「国土強靭化基本法」の制定を検討している。インフラ整備に200兆円の投資をする予定だ。公共事業については一般に「バラマキ」とか「経済効果が薄い」などの批判があるが、日本のインフラは脆弱である。笹子トンネルの事故で9人もの犠牲者が出たことは気の毒だが、老朽化対策に弾みを付けるいい教訓を与えたと言えよう。
by everyoung
| 2012-12-03 22:04
| 言いたい放題
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