2013年 06月 02日
事実と評価 |
モノごとの判断材料を提供するものとしてメディアの役割は重要である。事実に反する事柄を一度誤って報道すると、それを糊塗するためにさらにウソをつくことになる。ウソも何度をつくと、いつの間にか本当だったような錯覚を与える。
ここで改めて朝日新聞の記事ねつ造問題(05年9月「朝日新聞の体質」参照)を取り上げてみたい。ライバルである読売新聞が先日、従軍慰安婦騒動に火を点けたのは朝日新聞のねつ造が発端、との主張を示したからだ。読売とて、他社のチョンボをどうのこうの言える立場ではないが、敵対関係にある両者だけに興味がある。
戦後30年以上も経った1977年に、共産党のモノ書であった吉田清治なる人物が、ある出版物で「旧日本軍が強制連行し、慰安婦にした」との証言をしたのが切っ掛け。1983年に吉田氏は、さらに「私の戦争犯罪」を上梓。朝日新聞や赤旗がこれを持って回って焚き付けた。
その後、連行の舞台となって済州島の地元紙が「ねつ造」と報じ、1992年に秦郁彦氏によって調査が実施されたが裏付けは取れなかった。追及された吉田氏は、創作であり、人権屋に利用されたことを認めざると得なかった。朝日新聞も1997年になって記事でその事を報じたが、訂正や反省もなく、以降黙りを続けている。
これとは別に朝日新聞のU記者は、1992年に「軍の関与を示す資料」を見付け、「女子挺身隊として強制連行した」と報じた。この資料は、業者に慰安婦を誘拐することを禁じた通達で、記事の内容とは全く異なるものであったことが後でわかった。U記者のねつ造記事が、日韓で従軍慰安婦問題を沸騰させる原因となったことは否定できない。
先の橋下徹日本維新の会共同代表の発言に関連し、朝日新聞の記者は米国務省のサキ報道官に対し、都合のよい言質を引き出すために一生懸命質問していた。サキ報道官は言葉を選びながら答えたが、この記者は、答えにもなかった言葉をねつ造して記事にした。一問一答はネットでも公表されており、ワガハイも確認したが、記事にあったような橋下氏の訪米に関するコメントは一切なかった。
朝日新聞の「親韓報道」は今に始まったことではない。その総元締にいたW氏が先頃、定年退社した。W氏は論説主幹や主筆を務め、韓国の言い分を忠実に紙面に反映した。その実績を高く買われ、国立ソウル大学の客員研究員に招請されたほか、東西大学大学院の教授にも就任した。
W氏は現役時代に、「安倍政権への批判は社是」「北方領土の択捉と国後は放棄すべきだ」「竹島は韓国に譲ったら」などと表明。中国出張の際に、必要もないのに女性秘書を同伴するなど話題を撒いた人だ。
事実は事実をして報道。その上で、論評や評価を加えればよい。事実そのものを歪曲して伝えるのは言語道断であり、報道機関には許されないことだ。もっとも歴史的検証によっても事実がはっきりしないものもある。それはそれで、両サイドの意見を取り上げるべきだ。W氏が去っても朝日新聞の体質が変わることはないだろうが、今のままでは、朝日新聞は「チョウニチ新聞」と言われかねない。
ここで改めて朝日新聞の記事ねつ造問題(05年9月「朝日新聞の体質」参照)を取り上げてみたい。ライバルである読売新聞が先日、従軍慰安婦騒動に火を点けたのは朝日新聞のねつ造が発端、との主張を示したからだ。読売とて、他社のチョンボをどうのこうの言える立場ではないが、敵対関係にある両者だけに興味がある。
戦後30年以上も経った1977年に、共産党のモノ書であった吉田清治なる人物が、ある出版物で「旧日本軍が強制連行し、慰安婦にした」との証言をしたのが切っ掛け。1983年に吉田氏は、さらに「私の戦争犯罪」を上梓。朝日新聞や赤旗がこれを持って回って焚き付けた。
その後、連行の舞台となって済州島の地元紙が「ねつ造」と報じ、1992年に秦郁彦氏によって調査が実施されたが裏付けは取れなかった。追及された吉田氏は、創作であり、人権屋に利用されたことを認めざると得なかった。朝日新聞も1997年になって記事でその事を報じたが、訂正や反省もなく、以降黙りを続けている。
これとは別に朝日新聞のU記者は、1992年に「軍の関与を示す資料」を見付け、「女子挺身隊として強制連行した」と報じた。この資料は、業者に慰安婦を誘拐することを禁じた通達で、記事の内容とは全く異なるものであったことが後でわかった。U記者のねつ造記事が、日韓で従軍慰安婦問題を沸騰させる原因となったことは否定できない。
先の橋下徹日本維新の会共同代表の発言に関連し、朝日新聞の記者は米国務省のサキ報道官に対し、都合のよい言質を引き出すために一生懸命質問していた。サキ報道官は言葉を選びながら答えたが、この記者は、答えにもなかった言葉をねつ造して記事にした。一問一答はネットでも公表されており、ワガハイも確認したが、記事にあったような橋下氏の訪米に関するコメントは一切なかった。
朝日新聞の「親韓報道」は今に始まったことではない。その総元締にいたW氏が先頃、定年退社した。W氏は論説主幹や主筆を務め、韓国の言い分を忠実に紙面に反映した。その実績を高く買われ、国立ソウル大学の客員研究員に招請されたほか、東西大学大学院の教授にも就任した。
W氏は現役時代に、「安倍政権への批判は社是」「北方領土の択捉と国後は放棄すべきだ」「竹島は韓国に譲ったら」などと表明。中国出張の際に、必要もないのに女性秘書を同伴するなど話題を撒いた人だ。
事実は事実をして報道。その上で、論評や評価を加えればよい。事実そのものを歪曲して伝えるのは言語道断であり、報道機関には許されないことだ。もっとも歴史的検証によっても事実がはっきりしないものもある。それはそれで、両サイドの意見を取り上げるべきだ。W氏が去っても朝日新聞の体質が変わることはないだろうが、今のままでは、朝日新聞は「チョウニチ新聞」と言われかねない。
by everyoung
| 2013-06-02 11:39
| 言いたい放題
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