2013年 12月 01日
知ってどうする |
特定秘密保護法案は先に衆議院で可決され、参議院での審議に入っている。多少の修正があるかも知れないが、法案の根幹は大きく変わることなく、今国会で成立することになりそうだ。衆院では、自民党をはじめ過半数を圧倒的に上回る賛成で通過した。
一部メディアは、反対派の知識人や文化人などを総動員して、「これでもか」と批判を強めている。まるで大変な世の中が到来するのではないかと錯覚するほどだ。世間は、その割には冷静な受け止め方をしている。「知る権利」が、モノ書きの単なる「メシのタネ」として見られていることも背景にある。ワガハイの評価は、すでに(10月「一歩前進か」)で記している。
「1票の格差」の問題はあるにしても、議会制民主主義では選挙結果が「民意」の現れだ。自民党は、1年前の総選挙、夏の参院選と圧倒的な勝利を収めた。衆院では、一部野党も入った形で法案が支持された。正に「民意」を反映した結果だ。それを「民主主義の暴挙」とか「民意とのねじれ」というのはおかしな話だ。
反対派の議論で欠けているのは、国家安全保障についての考え方だ。国家の最高機密は、国民の生命、財産、社会秩序の維持だけでなく、国そのものの存亡に関る。「何でも知ることができて良かったけど、国は滅びてしまった」、ではお笑いにもならない。
日本は、農耕民族国家である。その大きな特徴は、みんな仲良く、隣近所を信頼した「性善説」に基づいている。その延長で、国家安全保障についても「安全神話」に依存している。文明の利器に「安全神話」がないことを何度も指摘してきたことだが、原発事故などがあってもまだ懲りていないようだ。(12年3月「原発安全神話」参照)
原発や新幹線などの「安全神話」が崩れたと言っても、国自体が滅びることにはならない。国家安全保障は文明の利器ではないが、同様に「安全神話」を前提に社会が成り立っている。「安全神話」をつくりあげるのは、当事者や時の権力者だけでなく、メディアや世論だ。
憲法9条さえ護っていれば、体制の異なる中国や北朝鮮からもミサイルなどは飛んで来ない。領土や領空、領海を侵犯することはない、というのは愚かな発想である。国家安全保障についても、「安全神話」というのはあり得ないということを念頭に、その備えをしなければならない。線引きが過剰防衛になるかどうかは、その後の問題だ。
一部メディアは、反対派の知識人や文化人などを総動員して、「これでもか」と批判を強めている。まるで大変な世の中が到来するのではないかと錯覚するほどだ。世間は、その割には冷静な受け止め方をしている。「知る権利」が、モノ書きの単なる「メシのタネ」として見られていることも背景にある。ワガハイの評価は、すでに(10月「一歩前進か」)で記している。
「1票の格差」の問題はあるにしても、議会制民主主義では選挙結果が「民意」の現れだ。自民党は、1年前の総選挙、夏の参院選と圧倒的な勝利を収めた。衆院では、一部野党も入った形で法案が支持された。正に「民意」を反映した結果だ。それを「民主主義の暴挙」とか「民意とのねじれ」というのはおかしな話だ。
反対派の議論で欠けているのは、国家安全保障についての考え方だ。国家の最高機密は、国民の生命、財産、社会秩序の維持だけでなく、国そのものの存亡に関る。「何でも知ることができて良かったけど、国は滅びてしまった」、ではお笑いにもならない。
日本は、農耕民族国家である。その大きな特徴は、みんな仲良く、隣近所を信頼した「性善説」に基づいている。その延長で、国家安全保障についても「安全神話」に依存している。文明の利器に「安全神話」がないことを何度も指摘してきたことだが、原発事故などがあってもまだ懲りていないようだ。(12年3月「原発安全神話」参照)
原発や新幹線などの「安全神話」が崩れたと言っても、国自体が滅びることにはならない。国家安全保障は文明の利器ではないが、同様に「安全神話」を前提に社会が成り立っている。「安全神話」をつくりあげるのは、当事者や時の権力者だけでなく、メディアや世論だ。
憲法9条さえ護っていれば、体制の異なる中国や北朝鮮からもミサイルなどは飛んで来ない。領土や領空、領海を侵犯することはない、というのは愚かな発想である。国家安全保障についても、「安全神話」というのはあり得ないということを念頭に、その備えをしなければならない。線引きが過剰防衛になるかどうかは、その後の問題だ。
by everyoung
| 2013-12-01 09:04
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