2015年 12月 12日
本当に必要か |
消費税10%への引き上げ時に導入を予定している軽減税率について、与党内での駆け引きが大詰めを迎えている。自民党は、社会保障財源への影響を考慮して4000億円程度に軽減額を抑えることに拘り、公明党は加工食品を含めて対象を広げるよう要求。「落としどころ」の探り合いが続いている。
税の徴収は公平でなければいけない。消費税を引き上げて「直間比率」を改善することには大いに賛成だ。直接税には不透明感が多いのに対し、消費税は、取引過程をインボイス(個別伝票方式)で担保すれば、インチキができにくい仕組みだからだ。
モノやサービスに着目した消費税の欠点は、「逆進性」にあると言われている。カネ持ちであろうが、貧乏人であろうが平等に課税されるため、貧乏人ほど負担感が強くなる。これを何らかの形で救済する一つの方法が軽減税率である。
食料品などの生活必需品は貧富関係なく消費される。軽減税率は「一定の品目」に限定して、適用税率を緩和しようという発想で、公明党は当初から弱者救済策として主張している。問題は「一定の品目」をどう線引きするかだ。かっての物品税のように、業界や政治家の思惑で作用されることになりかねない。新たな不公平感を醸成する可能性がある。
自公の攻防の争点は、社会保障財源の確保と弱者救済策の考え方についての違いにある。ワガハイは、逆進性の対応には軽減税率を導入するのではなく、限定した品目の消費に対し、確定申告による還付方式で臨むべきだというのがそもそもの立場だ。その理由は、過去に何度も指摘して来た(13年4月「インボイス不可欠」、14年12月「税への関心」、15年9月「多少はまし」など参照)
税の論議だけなら、消費税には逆進性の問題があることは否定できない。新たな税収を社会保障財源に充てるなら、必ずしも逆進性を緩和する必要はないではないか。社会保障財源が、消費税の引き上げにより潤うなら、それにより実質「得」をするのは弱者の方で、二重の恩恵を受けることになる。
いっそのこと軽減税率は諦めて、所得に応じて一定額を給付する方式にした方がまだ納得できる。もちろん所得の把握が前提となるが、マイナンバー制度をうまく利用すればよい。与党では、仮に軽減税率を導入してもインボイス方式は、先延ばしすることを検討しているが、とんでもないことだ。
軽減税率とは関係なく、取引にはインボイスを添付するのが常識だ。日本では帳簿方式による一括管理しているが、これでは益税の発生や二重課税、脱税の防止にはならない。消費税には、インボイスの導入が絶対不可欠な要件であることを認識しなければならない。
税の徴収は公平でなければいけない。消費税を引き上げて「直間比率」を改善することには大いに賛成だ。直接税には不透明感が多いのに対し、消費税は、取引過程をインボイス(個別伝票方式)で担保すれば、インチキができにくい仕組みだからだ。
モノやサービスに着目した消費税の欠点は、「逆進性」にあると言われている。カネ持ちであろうが、貧乏人であろうが平等に課税されるため、貧乏人ほど負担感が強くなる。これを何らかの形で救済する一つの方法が軽減税率である。
食料品などの生活必需品は貧富関係なく消費される。軽減税率は「一定の品目」に限定して、適用税率を緩和しようという発想で、公明党は当初から弱者救済策として主張している。問題は「一定の品目」をどう線引きするかだ。かっての物品税のように、業界や政治家の思惑で作用されることになりかねない。新たな不公平感を醸成する可能性がある。
自公の攻防の争点は、社会保障財源の確保と弱者救済策の考え方についての違いにある。ワガハイは、逆進性の対応には軽減税率を導入するのではなく、限定した品目の消費に対し、確定申告による還付方式で臨むべきだというのがそもそもの立場だ。その理由は、過去に何度も指摘して来た(13年4月「インボイス不可欠」、14年12月「税への関心」、15年9月「多少はまし」など参照)
税の論議だけなら、消費税には逆進性の問題があることは否定できない。新たな税収を社会保障財源に充てるなら、必ずしも逆進性を緩和する必要はないではないか。社会保障財源が、消費税の引き上げにより潤うなら、それにより実質「得」をするのは弱者の方で、二重の恩恵を受けることになる。
いっそのこと軽減税率は諦めて、所得に応じて一定額を給付する方式にした方がまだ納得できる。もちろん所得の把握が前提となるが、マイナンバー制度をうまく利用すればよい。与党では、仮に軽減税率を導入してもインボイス方式は、先延ばしすることを検討しているが、とんでもないことだ。
軽減税率とは関係なく、取引にはインボイスを添付するのが常識だ。日本では帳簿方式による一括管理しているが、これでは益税の発生や二重課税、脱税の防止にはならない。消費税には、インボイスの導入が絶対不可欠な要件であることを認識しなければならない。
by everyoung
| 2015-12-12 18:52
| 言いたい放題
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