2016年 08月 03日
新布陣が確定 |
安倍晋三首相は、自民党の役員人事の刷新と内閣改造を断行。新しい顔ぶれが確定した。間もなく、正式に発表される見通しだ。先の参院選をはじめ国税選挙4連勝を受け、政権は一層盤石となった。とはいえ、当面の課題は山積している。秋の臨時国会や、その後の通常国会を無事に乗り切り、来年にも予想される衆院の解散・総選挙に備えたいところだ。
今回の人事で注目したい点がいくつかある。一つは党人事だ。当初留任と見られていた谷垣禎一がケガで入院。幹事長の交代を余儀なくした。後任には、二階俊博氏が起用された。二階氏は、自民党総裁任期の延長を積極的に唱えている。安倍首相が、「超長期政権」を睨んだ布石を敷いたとの説が有力だ。
ワガハイは二階氏の政治実績を全く評価していない。確かに、党の要職や閣僚経験が豊富だが、思想が偏っている。安倍首相が、どうして二階氏を幹事長に起用したのか理解に苦しむ。二階氏は、一般的には「親中派」に属する。一部では「媚中派」さらには「売国奴」とまで呼ぶ人もある。
その理由は、これまでの言動にある。例えば、二階氏は日中が領有権を争う尖閣諸島に対し、「タナ上げ」論を打ち出したり、東シナ海ガス油田開発では、中国への「献上」論をぶっていることなどだ。小沢一郎氏にくっついて政党を渡り歩き、小沢氏の「腰巾着」とまで言われた過去がある。
二つは、稲田朋美氏の処遇だ。稲田氏は、小泉純一郎政権時、郵政民営化反対派の「刺客」として初出馬。「私は落下傘ではなく、おっかさんだ」と訴え、見事に当選を果たした。今回の閣僚起用は、当選4回生としては異例だ。
これまで政調会長という重要職を無難に務めた。女性の自民党議員としては抜群の存在感がある。何度か発言を聞いたが、論旨が一貫しており、説得力がある。安全保障や防衛面については実績不足で心配な面があるが、防衛相への抜擢により、さらなる経験を積み、いずれ宰相候補に乗り出すことになろう。
安倍氏とも考え方が近く、タカ派的な行動が目立つが、同じ防衛相経験者で今回都知事に選出された小池百合子氏よりは、敵が少なく、バランスが取れているような気がする。「靖国参拝議員」の一人で、中国や韓国は早速、「右翼的政治家」として警戒を強めている。
三つ目は、石原伸晃氏の留任だ。ゼニの問題で転けた甘利明氏の後任として就任したが、まだ日が浅く、環太平洋経済連携協定(TTP)対応の継続性も意識された模様だ。東京都連の会長として増田寛也氏を都知事選に担ぎ、結果的に大敗を帰した。都連としての責任はどうなるか不明だが、閣僚に留めるほどの人材ではない。
もう1点は、石破茂氏の行動だ。明らかに「次」を狙ったものだ。閣外に身を引くことで安倍政権との間に一定の距離を置き、勢力の拡大を目指す。石破氏はもともと地方には強い。「政策に錬磨を掛ける」と述べているが、閣外に去ることでメディアから忘れられて存在感が薄れる可能性もある。石破氏としては、政治生命を掛けた勝負に出たと言えよう。
今回の人事で注目したい点がいくつかある。一つは党人事だ。当初留任と見られていた谷垣禎一がケガで入院。幹事長の交代を余儀なくした。後任には、二階俊博氏が起用された。二階氏は、自民党総裁任期の延長を積極的に唱えている。安倍首相が、「超長期政権」を睨んだ布石を敷いたとの説が有力だ。
ワガハイは二階氏の政治実績を全く評価していない。確かに、党の要職や閣僚経験が豊富だが、思想が偏っている。安倍首相が、どうして二階氏を幹事長に起用したのか理解に苦しむ。二階氏は、一般的には「親中派」に属する。一部では「媚中派」さらには「売国奴」とまで呼ぶ人もある。
その理由は、これまでの言動にある。例えば、二階氏は日中が領有権を争う尖閣諸島に対し、「タナ上げ」論を打ち出したり、東シナ海ガス油田開発では、中国への「献上」論をぶっていることなどだ。小沢一郎氏にくっついて政党を渡り歩き、小沢氏の「腰巾着」とまで言われた過去がある。
二つは、稲田朋美氏の処遇だ。稲田氏は、小泉純一郎政権時、郵政民営化反対派の「刺客」として初出馬。「私は落下傘ではなく、おっかさんだ」と訴え、見事に当選を果たした。今回の閣僚起用は、当選4回生としては異例だ。
これまで政調会長という重要職を無難に務めた。女性の自民党議員としては抜群の存在感がある。何度か発言を聞いたが、論旨が一貫しており、説得力がある。安全保障や防衛面については実績不足で心配な面があるが、防衛相への抜擢により、さらなる経験を積み、いずれ宰相候補に乗り出すことになろう。
安倍氏とも考え方が近く、タカ派的な行動が目立つが、同じ防衛相経験者で今回都知事に選出された小池百合子氏よりは、敵が少なく、バランスが取れているような気がする。「靖国参拝議員」の一人で、中国や韓国は早速、「右翼的政治家」として警戒を強めている。
三つ目は、石原伸晃氏の留任だ。ゼニの問題で転けた甘利明氏の後任として就任したが、まだ日が浅く、環太平洋経済連携協定(TTP)対応の継続性も意識された模様だ。東京都連の会長として増田寛也氏を都知事選に担ぎ、結果的に大敗を帰した。都連としての責任はどうなるか不明だが、閣僚に留めるほどの人材ではない。
もう1点は、石破茂氏の行動だ。明らかに「次」を狙ったものだ。閣外に身を引くことで安倍政権との間に一定の距離を置き、勢力の拡大を目指す。石破氏はもともと地方には強い。「政策に錬磨を掛ける」と述べているが、閣外に去ることでメディアから忘れられて存在感が薄れる可能性もある。石破氏としては、政治生命を掛けた勝負に出たと言えよう。
by everyoung
| 2016-08-03 21:49
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