2017年 01月 13日
戯言の羅列 |
トランプ次期米大統領の初会見は、世界が注目していたが、お粗末な内容に終始。次元の低さを露呈したに過ぎなかった。目新しいところでは、ロシアのサイバー攻撃関与を認めた程度で、ほとんどは、これまでの戯言を繰り返しただけだった。
本来なら、次期政権の政策や理念など将来への構想を具体的に示すべきだったが、これまでの自己中心の主張だけを改めて展開。そこらの「3流政治家」にももとる「けんか腰」の姿勢で臨んだ。特に、メデイアとの対立を鮮明にした点は、今後の政権運営に支障を及ぼす可能性がある。
会見でトランプ氏が問題視したのは、「セックス疑惑」だ。報道したメデイアに攻撃の矛先を向け、「虚偽ニュース」だとし、記者の口を封じて批判を捲し立てた。この疑惑は、CNNテレビが報じたもので、さらにウェブサイトの「BuzzFeed」が、疑惑文書の全文を掲載して話題になっていた。
文書は、英国の情報局秘密情報部(MI6)の元当局者に、選挙での敵対陣営が依頼して作成したもので、その要約が、米情報機関の幹部によってオバマ大統領やトランプ氏にも提出されていた。トランプ氏は頭に来て、徹底的にメディア攻撃に及んだものだ。間違いなら、反論して納得のいく説明をすべきだし、名誉毀損で法的手段に訴えればよい。感情的に喚くだけでは、民主主義国家の主導者としての資質に欠けると言わざるを得ない。
権力者とメディアは対立関係にあって当然だ。双方が刺激しあって、社会を誤りないようにリードしていく役割がある。民主主義の基本である。佐藤栄作元総理の新聞嫌いは有名だった。政権末期には、新聞を遠ざけてテレビカメラに向かって自己の主張だけを繰り返し述べ、国民の顰蹙を買った。ほどなく佐藤政権の命運も尽きた。
オバマ大統領は、トランプ氏の会見に先立って「お別れ会見」をした。ジョークも交えた格調の高いもので、多方面から好評を得た。それに引き換えトランプ氏の会見内容には、余りにもレベルの低さが目立った。去る側ならともかく、これから政権を担う立場にあるにしてはお粗末過ぎた。
米大統領の任期は1期4年で2期までと決まっている。トランプ氏がこのままの路線で行くなら、よくても1期止まりだろう。ただでさえ世論の「敵」が多いのに、メディアまで向こうに回してしまった。今後、折に触れトランプ氏の「恥部」が攻撃対象にされるであろう。
米共和党は、大統領だけでなく上下両院議員の過半数も確保した。大統領にとって、議会対策は最大の懸念事項だが、トランプ氏にとっての環境は極めて有利な状況にある。問題は、共和党内の不協和音だ。反トランプ勢力も強く、新政権は順風満帆とはいかない。日本に民主党が内部抗争に明け暮れて自滅したが、同様なことが米新政権でも起こるかも知れない。まずは就任演説を注目したい。
本来なら、次期政権の政策や理念など将来への構想を具体的に示すべきだったが、これまでの自己中心の主張だけを改めて展開。そこらの「3流政治家」にももとる「けんか腰」の姿勢で臨んだ。特に、メデイアとの対立を鮮明にした点は、今後の政権運営に支障を及ぼす可能性がある。
会見でトランプ氏が問題視したのは、「セックス疑惑」だ。報道したメデイアに攻撃の矛先を向け、「虚偽ニュース」だとし、記者の口を封じて批判を捲し立てた。この疑惑は、CNNテレビが報じたもので、さらにウェブサイトの「BuzzFeed」が、疑惑文書の全文を掲載して話題になっていた。
文書は、英国の情報局秘密情報部(MI6)の元当局者に、選挙での敵対陣営が依頼して作成したもので、その要約が、米情報機関の幹部によってオバマ大統領やトランプ氏にも提出されていた。トランプ氏は頭に来て、徹底的にメディア攻撃に及んだものだ。間違いなら、反論して納得のいく説明をすべきだし、名誉毀損で法的手段に訴えればよい。感情的に喚くだけでは、民主主義国家の主導者としての資質に欠けると言わざるを得ない。
権力者とメディアは対立関係にあって当然だ。双方が刺激しあって、社会を誤りないようにリードしていく役割がある。民主主義の基本である。佐藤栄作元総理の新聞嫌いは有名だった。政権末期には、新聞を遠ざけてテレビカメラに向かって自己の主張だけを繰り返し述べ、国民の顰蹙を買った。ほどなく佐藤政権の命運も尽きた。
オバマ大統領は、トランプ氏の会見に先立って「お別れ会見」をした。ジョークも交えた格調の高いもので、多方面から好評を得た。それに引き換えトランプ氏の会見内容には、余りにもレベルの低さが目立った。去る側ならともかく、これから政権を担う立場にあるにしてはお粗末過ぎた。
米大統領の任期は1期4年で2期までと決まっている。トランプ氏がこのままの路線で行くなら、よくても1期止まりだろう。ただでさえ世論の「敵」が多いのに、メディアまで向こうに回してしまった。今後、折に触れトランプ氏の「恥部」が攻撃対象にされるであろう。
米共和党は、大統領だけでなく上下両院議員の過半数も確保した。大統領にとって、議会対策は最大の懸念事項だが、トランプ氏にとっての環境は極めて有利な状況にある。問題は、共和党内の不協和音だ。反トランプ勢力も強く、新政権は順風満帆とはいかない。日本に民主党が内部抗争に明け暮れて自滅したが、同様なことが米新政権でも起こるかも知れない。まずは就任演説を注目したい。
by everyoung
| 2017-01-13 09:44
| 言いたい放題
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