2017年 07月 21日
皮肉な代弁 |
我が家に2匹の犬がいることは何度か紹介した。タマネギやチョコレートは与えてはいけないと言われている。それ以外の人間の食べるモノは、特に問題はないようだ。犬は何でも欲しがるが、与え過ぎると犬の健康を害する。
犬に人間の味覚があるかどうかは知らない。人間にとって「美味い」モノでも、犬はそう感じていないかも知れない。ドンドン欲しがるモノを与えると、いずれ人間と同じように糖尿病や習慣病を患い、短命に終わる可能性がある。犬にとっては必ずしも幸せなことではない。人間の側で自制しなければならない。
作家の百田尚樹氏が最近、「今こそ、韓国に謝ろう」という著書を出した。書店の新刊コーナーなどに平積みになっており、かなり売れているようだ。日本のアマゾンでも売れ行きトップだ。ワガハイも拾い読みした。
決して百田氏が、従来の考えを翻意したのではない。逆の発想から見た日韓問題を指摘しているだけだ。内容は、過去の事実を基に日本が1910年からの併合時代に、韓国に対し如何に余計なおせっかいをしたかを如実に述べているのが特徴だ。
例えば、小学校の数は1905年当時40校だったのが、43年には4271校まで増やした。遊びたい盛りの子どもを、日本が勝手に学校を造り、勉強を強要したということだ。韓国にとっては迷惑なことをされたことになる。
漢字が一般的だったのをハングルを普及させ、識字率も、併合時には10%にも未たなかったものを60%にまで引き上げた。その所為で、多くの韓国人は、漢字で書いた書物が読めなくなった。
日本の名古屋帝大などより早く、京城に帝国大学を造った。この図書館の予算は、東京帝大の10倍にも及んだ。インテリを育成し経済発展を促したが、未開の原始社会を楽しんでいたのに、日本が歴史や生活まで変えてしまった。
焼き畑農業で禿げ山になった所に植林を勧め、緑豊かな風景に変えた。鉄道も100キロしかなかったのを、6000キロにまで拡大。道路や港湾なども整備。日本は、韓国が望みもしないのに自己の都合で自然を破壊したのだ。
併合前までは、多くが穴蔵に住み、コメの作り方も知らなかったのに、日本が田畠を開墾して、一人前にまともなメシが食えるようになった。おいしいモノに味をしめ、国民全体が贅沢をするようになった。そのために健康を害する者も出て来た。
「よかれ」と思ってしたことは、実は日本の自己中心的な勝手読みで、韓国には申し訳ないことをしたというのが著者の主旨だ。日本の併合政策は、今日の韓国経済発展の礎となったことは間違いない。本当に韓国が、当時それを望んでいたかどうかは不明だ。
韓国側からすれば、日本は「負」の成果をもたらしただけで、何もしなくても近代化は実現できたと言うかも知れないが、それは間違いだ。百田氏の著書に限らないが、日本語で日本人だけがこの種の書物を読んでいても仕方がない。スポンサーを探して、韓国語、中国語、英語はもちろん、全ての外国語に翻訳して世界にバラまくことが必要だ。
by everyoung
| 2017-07-21 10:29
| 言いたい放題
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