2017年 10月 29日
不思議な政党 |
選挙に負ければ、党首や幹部の責任問題に発展するのは当然のことだ。先の衆院選挙では、自民党の圧勝に終わったが、野党のゴタゴタは当分続きそうだ。特に、「希望の党」は再分裂の可能性も指摘されている。
「希望の党」へは、都知事となった「小池百合子ブーム」にあやかり、票欲しさに民進党から多くが分離して参集した。うまく行って議席が増えたら、メデタメデタであったろうが、有権者の目はそう甘くなかった。
公示前の議席は57で、結果は50に留まった。これまでの勢いからすれば「大敗北」を喫したと言われても仕方がない。早速、小池氏への批判や仕掛け人の前原誠司氏が責任の矢面に立たされた。前原氏は、辞任の意向を示しているが、内部の分裂含みで一波乱ありそうだ。
「うまくいったら自分の手柄、うまくいかなければ他人の所為」。政治家だけでなく一般社会でもよくあることだ。わずか7議席減でも、敗北には間違いないが、無節操に「希望の党」に靡いた自らの判断ミスを棚に上げて、リーダーだけに責任を押し付けるのは「自己中」そのものだ。
共産党は選挙で、①安全保障関連法の違憲性②憲法9条改定反対③原発再稼働反対④消費税引き上げ反対ーなど掲げて戦ったが、公示前の21議席から12へと大きく減らし、惨敗に終わった。
「野党共闘」と称して、多くの選挙区で候補者を取り下げ一本化した。結局、15の選挙区のみに候補者を擁立したが、沖縄の赤嶺政賢氏だけが当選したに終わった。比例11議席のうち、頼みの東京ではわずか2議席。北海道、中国、四国ブロックでは議席ゼロに終わった。
志位和夫委員長は、「共闘勢力(立憲民主党)が議席を伸ばしたのは嬉しい」などと強がりを言って見せたが、「力不足」で「捲土重来を期したい」と、自党の敗北を率直に認めている。
不思議なのは、共産党内部から志位氏や小池晃書記局長への批判が全くないことだ。「希望の党」のわずかの議席減ですら非難轟々だ。議席が半分近くにまで落ち込めば、党首などのクビが取りざたされてもおかしくはないが、この党では有りえないことだ。
中国は共産党の一党独裁国家である。先の共産党大会では、習近平総書記の権力や思想集中が一層強化された。報道によると、これまでの「推薦」方式から「面談」を重視し、忠誠度を確認するやり方を採ったそうだ。
共産主義は、他の価値観を一切認めない排外主義者で、全体主義国家を目指している。過去の歴史や実態を見れば歴然だ。口では、民意の尊重などと国民に耳障りの良いことを並べた立ててるが、本心は違う所にある。漸く、有権者もそのことに気づいたと言える。
by everyoung
| 2017-10-29 09:57
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