2017年 11月 23日
無制限にやれ |
特別国会は予算委員会に移る。本会議を除けば、審議の場としては最も重要な委員会で、与野党とも力が入る。最近は、テレビ中継を意識した質問やパフォーマンスが目立ち、議員の院内活動を宣伝する目的に使われるケースが多い。
民主党が政権の座にあった時代、小沢一郎氏が「与党の質問は不要」だと提言したことがある。これは実現はしなかったが、国会審議は野党の質問に多くの時間を割くべきだとの意見が大勢を占め、配分を「与党2に対して野党8」の割合にすることが決まった経緯がある。
先の総選挙では自民党が圧勝。当然ながら新人議員が増えた。彼らに政策論議のチャンスを与える必要性などから、質問時間の割り振りについて見直しを求める意見が出始めた。自民党としては議員数に応じた割合を理想としているが、せめて対等に持ち込みたい意向だ。
野党側としては、与党と政府は案件の国会提出前に十分な調整をしているはずだから、敢えて与党の質問時間に多くを割く必要はないとの考えだ。確かに、与党側の質問内容は、「お手盛り」や政府側の正統性を説明するために利用される場合も少なくない。
いずれに理屈があるかは別として、国会では徹底的に審議した方がよいというのがワガハイの主張だ。与野党の質問時間の割り振りなどはどうでもよい。大事なのは、当該案件についてどれだけの質問時間が要るかだ。
そのためには、与野党とも質問内容を予め公表。類似の質問や重複、愚問は、排除しなければならない。それでも全体の時間が足りないであろう。そもそも国会を期で区切ること自体がおかしい。通年国会として、議員は国民のために寝食を惜しんでもっと働けということだ。
国会審議は、政策論議を中心にすべきであり、揚げ足取りやスキャンダルの応酬に現を抜かす場ではない。国会審議の模様は、ラジオだけでなく、テレビやインターネットでも公開されるようになった。
「審議の活性化」や「開かれた国会」としてその価値は大だが、放送時間を意識して国民受けだけを狙った質問者もいる。疑問点を追及するのは大いに結構だが、国会審議を、ショーなどのエンターテイメントと混同してはならない。
by everyoung
| 2017-11-23 10:07
| 言いたい放題
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