2018年 01月 05日
尾をひくか |
大相撲の元横綱・日馬富士の暴行事件に関連、正月早々に被害者側の貴乃花親方に対する処分が決まった。理事から2階級下の役員待遇の委員に降格させるもので、理事の解任は初めてのものとなる。
昨年末の理事会での解任提案を受けて、評議会が全会一致で貴乃花親方に対する解任を決議した。日馬富士が、巡業中の場外で貴ノ岩への暴行行為をしたにも関わらず、相撲協会への即報告を怠ったことと、事後の事情聴取に協力しなかったことを、その理由に挙げている。
評議会の池坊保子議長は、上司で先輩でもある理事長の八角親方が、何度も電話で連絡しようとしたが、応答や返答しなかった点を問題視。貴乃花親方の一連の対応が、「著しく礼を欠いた」ことも指摘した。
貴乃花親方や、暴行を受けた貴ノ岩は被害者の側である。貴ノ岩も、理由がはっきりしないまま休場。十両にまで落ちた。貴ノ岩の怪我の程度や、暴行の詳細については今ひとつ明らかでない。貴乃花親方の事後の言動も明快ではなく、世間に不信感だけを高める結果となった。
よくわからないのは、貴乃花親方の態度だ。協会への報告のタイミングが遅かったことよりも、理事会や評議会への協力をなぜ拒否し続けたかだ。貴乃花親方には、モンゴル勢や理事会などへの何らかの不満があったように見受けられる。
それなら堂々と、言いたいことを公の場で述べればよい。沈黙を保ったり、逃げ回ったり、理屈にならない言い訳を続けたことで、逆に世間からも不信感を買い、指弾を受ける立場になってしまった。
池坊議長としては、これで一件落着、幕引きとしたいところだろうが、暴行事件や、その後の貴ノ花親方側の行動には疑問が多く、相撲界の運営には尾を引きそうだ。そう簡単に正常化を望むのは無理であろう。
一つの焦点は、次の理事選で貴乃花親方が再度選出されるかどうかだ。仮に、理事に復帰しても、これまでの経緯からして孤立化は避けられないものと見られる。貴乃花親方側は、この事件で場合によっては刑事でも民事でもコトを起こすことも可能で、暫くは波乱含みとなろう。
by everyoung
| 2018-01-05 09:32
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