2019年 08月 08日
笑いの効用 |
AIG全英女子オープンで、20歳の渋野日向子が優勝。地元の岡山県だけでなく、全国、全世界から注目された。試合中、お菓子をポリポリ食べ、ヘラヘラ笑いながらプレイして「優勝しちゃった」。なんというヤツだ。
渋野は、1年前にプロテストに合格。あれよという間に世界の檜舞台に立った。メジャーの女子制覇は、1977年に全米女子オープンでの樋口久子以来の快挙。「笑顔」が持ち味で、「スマイルシンデレラ」として一躍有名になった。
舞台となったミルトンキーンズのウォバーンGCでのプレイ経験はないが、一般に英国のゴルフコースは難しい。「ラフ」は、日本と異なり、ヘザーが生い茂る所が多い。こいつが絡むとボールを打つどころではない。フェアウェイは「ラフ」並みに荒れており、グリーンも、コースにより日本の「フェアウェイ」の環境に近い。
ウォバーンGCは、周りが林で、日本に似たようなコースで、渋野にとってはやり易かったのではないか。関心したのは、攻めのゴルフに徹したことと、思い切りの良さだ。プレイを見ている限り、あまり緊張している様子ではなかった。
源泉は「笑顔」か。渋野は、事後の会見で、「笑いは世界共通。言葉も関係ない」と述べていたが、喜怒哀楽を「笑い」で誤魔化す天才とも言える。逆に「笑い」で、リラックスして、失敗しても立ち直る切っ掛けにしたかも知れない。
「日本笑い学会」なるものがある。市民参加型で学術的な雰囲気はない。「漫才研究会」から「笑学の会」を経て1994年に発足。笑いとユーモアを総合的に研究して、笑いに関する意識を高め、文化的発展に寄与するのが目的とか。
渋野の笑顔は素敵だが、笑いにはいろいろある。「せせら笑い」は、人を見下す。「笑われ者」となると軽蔑的な意味がある。「冷笑」「苦笑い」「照れ笑い」など、笑いは様々な表現に使われる。
「笑い」自体には、様々な意味があるが、「笑顔」でいれば、少なくとも喧嘩にはなりにくい。「寅さん」のセリフに、男は、「顔で笑って腹で泣く」というのがあるが、顔つきだけでは本音は見抜けない面もある。渋野には、「日本笑い学会」の顧問にでも就いてもらいたい気がする。
by everyoung
| 2019-08-08 12:14
| 言いたい放題
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