2019年 09月 11日
安定と挑戦 |
安倍晋三改造内閣が発足した。顔ぶれは、菅義偉官房長官が正式に発表する前にメディを通じて報道されていた。初入閣は13人。小泉進次郎環境相、橋本聖子五輪相ぐらいが目立った程度だ。後は、「滞貨一掃」と「側近の登用」が中心。
閣僚19人のうち、麻生太郎副総理兼財務相と菅官房長官を覗く17人が入れ替わった。横すべりは、茂木敏充氏と河野太郎氏。茂木氏は、厄介な日米貿易交渉を何とかまとめた実績などもあって外相に。河野氏は、日韓問題などとの関連で防衛相に回った。
党四役の人事では、二階俊博幹事長と岸田文雄政調会長が留任。新たに総務会長に鈴木俊一氏、選対委員長に下村博文氏が加わることで総務会の了承を得た。党と内閣の重要ポストを大きく動かさなかったことは「安定」を目指したということだ。
小泉氏は、初当選から10年目。党の部会長を務めるなど着々と実績を積み上げている。星の数は4つだが、閣僚に抜擢されてもさほど違和感はない。安倍首相も会見で、「斬新な発想で、責任ある立場で能力を発揮してほしい」と期待を表明した。
女性閣僚としては、高市早苗総務相と共に起用されたのは橋本氏だ。安倍首相は、「選手の経験を生かせる」としてエールと送ったが、五輪が迫る中、どこまで政治手腕が発揮できるかは未知数だ。
新内閣のもう一つのテーマが「挑戦」だが、漠として具体的に何をやろうとしているのかはっきりしない。閣僚のうち50歳以下が10人いる。小泉氏が特別としても、政治家としては働き盛りだ。平均年齢も、わずかながら下り61、6歳となった。
「若さ」が「挑戦」の源泉であることは間違いないが、半面、70歳代が6人もいる。賞味期限が終わった人や、「滞貨」に分類される類もいる。「挑戦」するには、政界の世代交代も促すべきだ。
閣僚経験のない新人は、事前の「身体検査」ぐらいはしているであろうが、口からは何が出てくるかわからない。かつてもそうだったが、突然の失言、暴言、放言、認識不足や不適切用語が飛び出す恐れがある。これも未知への「挑戦」の一つかも知れない。
by everyoung
| 2019-09-11 20:43
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