2007年 03月 09日
日朝正常化 |
ハノイでの日朝正常化に向けた二国間交渉は、予想通り実のないものに終わった。拉致問題で、北朝鮮は表向き強硬な態度を示しているが、本音はかなり苦境に立たされているのではないか、との印象を受けた。
米朝協議は順調のようであったが、具体的にはこれからの話だ。北朝鮮にとって、核廃棄の見返りは、経済援助と制裁の解除である。この二点について日本は切り札を持っている(前月の6者協議参照)。
経済援助は、最終的にかなりの部分を日本が負担しなければ成立しない。制裁を解除するには、米国が「テロ支援国家」の指定を外さなければならない。いずれも拉致問題を解決することが前提である。そのことは米国も認識しているし、日本もことあるごとに強調していかなければならない。
今回の交渉を通じて日本は、拉致に対する考え方をより明確に北朝鮮に伝えた。北朝鮮は、日米を分断し、拉致解決にこだわる日本を「悪者」にして核問題を含めた合意事項の引き延ばし戦術に出る可能性がある。問題をすり替えて国際合意を反故にするのは、北朝鮮の得意技である。
もしそうならば、制裁を強化するだけで放っておけばよい。金正日体制はいずれ朽ち果てる運命にある。北朝鮮もその選択は避けたいが、困っているのは拉致の扱いだ。金正日は一度頭を下げて、被害者の一部を生還させた。この段階で「解決済み」とした。
日本の要求のうち、容疑者の引き渡しと失踪者のさらなる調査は可能性がある。困難なのは、他の被害者の生還だ。「死んだ」としたものを、実は「生きていました」とする分けにはいかない。それができるのは、体制が崩壊し、金正日を「悪者」にできる日を待つしかない。北朝鮮は今、拉致問題で追い込まれた状況にあるのだ。日本はじっくり攻めて行く方が賢明だ。
米朝協議は順調のようであったが、具体的にはこれからの話だ。北朝鮮にとって、核廃棄の見返りは、経済援助と制裁の解除である。この二点について日本は切り札を持っている(前月の6者協議参照)。
経済援助は、最終的にかなりの部分を日本が負担しなければ成立しない。制裁を解除するには、米国が「テロ支援国家」の指定を外さなければならない。いずれも拉致問題を解決することが前提である。そのことは米国も認識しているし、日本もことあるごとに強調していかなければならない。
今回の交渉を通じて日本は、拉致に対する考え方をより明確に北朝鮮に伝えた。北朝鮮は、日米を分断し、拉致解決にこだわる日本を「悪者」にして核問題を含めた合意事項の引き延ばし戦術に出る可能性がある。問題をすり替えて国際合意を反故にするのは、北朝鮮の得意技である。
もしそうならば、制裁を強化するだけで放っておけばよい。金正日体制はいずれ朽ち果てる運命にある。北朝鮮もその選択は避けたいが、困っているのは拉致の扱いだ。金正日は一度頭を下げて、被害者の一部を生還させた。この段階で「解決済み」とした。
日本の要求のうち、容疑者の引き渡しと失踪者のさらなる調査は可能性がある。困難なのは、他の被害者の生還だ。「死んだ」としたものを、実は「生きていました」とする分けにはいかない。それができるのは、体制が崩壊し、金正日を「悪者」にできる日を待つしかない。北朝鮮は今、拉致問題で追い込まれた状況にあるのだ。日本はじっくり攻めて行く方が賢明だ。
by everyoung
| 2007-03-09 11:17
| ハラ立ち日記
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