2007年 05月 04日
輸入物価 |
このところ、米ドル対円相場の強調が続いている。米国は、恒常的に財政赤字や貿貿易赤字に苦しんでいる。ドルを巡る環境がそれほど良いわけではない。日米間での金利差は開いているものの、ドルがどんどん強含みに推移する大きな理由があるとは考えられない。
一般に、米国人は株の動向を一番気にする。欧州人は物価であり、日本人は外国為替相場である。国民性もあるかもしれない。日本は、エネルギーや食料のほとんどを他国に頼っている。他の先進国に比べ自給率は極端に低い。エネルギーは、原子力分を除けば4%。食料は、カロリーベースで見ると40%にすぎない。
国産食料の大部分は、実は石油に依存している。農業の機械化が進んでいるほか、ハウス栽培などにも大量の石油を消費している。畜産物に至っては、そのエサとなる飼料穀物の輸入がなければ成り立たない。食料品の自給率が40%と言っても、生産活動の背景まで考えれば「国産」とは言い難いのである。
エネルギーや食料を海外から調達するためのファイナンスは、工業製品を輸出して稼ぎ出している。輸出入には外貨の決済が必要であり、外国為替相場に敏感にならざるを得ない事情があるわけだ。
日銀が先に公表した「展望レポート」では、今年度の消費者物価(生鮮食品を除く総合)を0、1%増と予想。来年度についても0、5%増と比較的低い水準に見ている。エネルギー価格や商品相場は日々変動する。統計的には、こうした変動要因を除いた基調の数値が重要であり、日銀はこれを参考に金融政策を判断している。
エネルギー相場や国際商品市況は、短期的思惑で振り回される面があるものの、着実に上昇傾向を続けるのではないかと推測している。背景はBRICsの成長である。実需が拡大しており、これが価格に確実に跳ね返っている。
日本は、高留まりする商品を輸入しなければならない宿命にある。しかも円相場の軟調が加われば、輸入物価の上昇は避けられない。ワガハイは、日銀の「展望レポート」よりはるかに早いスピードで物価全体への影響が出るのではないかと心配している。今年後半から、生活用品などの値上げがあちこちで目立つようになる可能性もある。
一般に、米国人は株の動向を一番気にする。欧州人は物価であり、日本人は外国為替相場である。国民性もあるかもしれない。日本は、エネルギーや食料のほとんどを他国に頼っている。他の先進国に比べ自給率は極端に低い。エネルギーは、原子力分を除けば4%。食料は、カロリーベースで見ると40%にすぎない。
国産食料の大部分は、実は石油に依存している。農業の機械化が進んでいるほか、ハウス栽培などにも大量の石油を消費している。畜産物に至っては、そのエサとなる飼料穀物の輸入がなければ成り立たない。食料品の自給率が40%と言っても、生産活動の背景まで考えれば「国産」とは言い難いのである。
エネルギーや食料を海外から調達するためのファイナンスは、工業製品を輸出して稼ぎ出している。輸出入には外貨の決済が必要であり、外国為替相場に敏感にならざるを得ない事情があるわけだ。
日銀が先に公表した「展望レポート」では、今年度の消費者物価(生鮮食品を除く総合)を0、1%増と予想。来年度についても0、5%増と比較的低い水準に見ている。エネルギー価格や商品相場は日々変動する。統計的には、こうした変動要因を除いた基調の数値が重要であり、日銀はこれを参考に金融政策を判断している。
エネルギー相場や国際商品市況は、短期的思惑で振り回される面があるものの、着実に上昇傾向を続けるのではないかと推測している。背景はBRICsの成長である。実需が拡大しており、これが価格に確実に跳ね返っている。
日本は、高留まりする商品を輸入しなければならない宿命にある。しかも円相場の軟調が加われば、輸入物価の上昇は避けられない。ワガハイは、日銀の「展望レポート」よりはるかに早いスピードで物価全体への影響が出るのではないかと心配している。今年後半から、生活用品などの値上げがあちこちで目立つようになる可能性もある。
by everyoung
| 2007-05-04 20:09
| 言いたい放題
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